2009年5月21日木曜日

FXレバレッジ規制「25倍まで」案を提示

金融庁。今朝の日本経済新聞の記事はスクープでもなければリークでもない。ちゃんとした取材に基づく事実の報道です。

記事の締めくくり部分「個人投資家らが反発する可能性もあり、実現には曲折が予想される」というのは、どうか?確かに、先日引用した「高レバレッジ+低スプレッドのFX業者とは破綻覚悟で付き合っているんだよ!文句あっか!?」というリスク選好と自己責任を兼ね備えた投資家にとっては造反有理。しかし、≪高レバ+低スプ業者は多くの個人投資家を愚弄し搾取している≫というのが監督当局としての事実認識または断固とした判断であったとしたら、業界やユーザーが反発したところで、実現への曲折はありえないのでは。

実は、一昨日大阪に出張し、財務省近畿財務局に2008年度決算の説明を行って参りました(道中、マスクは欠かさず着装)。1時間半に及ぶ質疑応答で思ったのは、証券監督課の皆さんが手抜きなく丁寧に勉強しておられ正鵠をついた質問をされつつ、「七転び八起き」が考えていること計画していることに対するご理解も速いこと。4年前、前任の社長から引き継いだとき言われたのは「証券会社の経営を最も知り尽くしているのは証券監督課の人たち。民間の(M&A等の)コンサルタントより優れている」という言葉。それを思い起こしました。

全ての官庁、全ての官僚が、例外なくGood Jobをしているとは言いません。が、少なくとも金融監督の分野において、「官から民へ」などと雑駁な理想像で官僚批判をしている人たちのなかに、具体的な代替案なり緻密なスタディが出来ているひとがどれだけ存在するか、甚だ疑問。
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