2010年8月31日火曜日

いずみたく著「体験的音楽論」(大月書店「国民文庫」)


http://www.amazon.co.jp/dp/4272883003
アマゾンでも新品は手に入らないようです。絶版だとしたら、ますます貴重品ですね。

「音楽とは、読んで字のごとく、音を楽しむと書く。だから、音楽学(オンガクガク)というアゴがガクガクするような、膝がガクガクするような学問は、あまりものの役に立つとも思っていない・・・」

からはじまる「はじめに」の中に、わたくしの権威に対する反骨心をメラメラと燃えさせる一節があったため、つい先ほど会社にアマゾンから届いた日焼けした文庫本を、一挙に読んでしまいました。

こういう箇所です。

「何年か前に(七転び八起き註:初版1976年)、ボクは、原爆をテーマにして、レクイエムを作曲したとき、、、(中略)

、、、部厚い封書がボクの家に届いた。音楽評論家を名乗る、有名な音楽大学の教授であった。その手紙の内容は、

『だいたい、お前は歌謡曲の作曲家ではないか。(中略)古今東西のレクイエムの名曲をお前は知っているのか。(中略)レクイエムというのは簡単に作曲できるものではなく、まして“歌謡曲書き”の(はっきりこう書いてあった)お前にできることではない。(中略)惚れた、はれたの流行歌ではない。日本で最高の才能があるといわれている山本直純でさえ、そんなだいそれたことはいわない(後略)』

そして最後に大きく、“歌謡曲の天才どの”と皮肉っぽく書かれていた。

(中略)

大学の音楽の先生が全部そうであるわけがないが、このようなことにぶつかると、ボクはますますオンガクガクシャが嫌いになってくる。

(中略⇒そして極めつけがコレ)

生活に余裕があって、嫁入り稼業のために音楽大学にピアノの勉強にいっているその辺のお嬢さんと違って、ボクは、貧乏のどん底にあって、ピアノが買えないので、リンゴ箱のうえにピアノの鍵盤のような線をひき、独りで指づかいを勉強した。それも生活のためにタクシーやトラックの運転手をやり、つかれた指をお湯にひたしては、その練習をつづけた」

誤解を恐れず言えば、わたくしは、もとより、音大藝大不要論者です。音大藝大出身で素晴らしい技術を磨いてこられた器楽、声楽の先達のなかにさえ、音大藝大不要論者がいらっしゃることも存じております。

日本のクラシック音楽界が、今日駄目、、、特に声楽的分野が絶望的に酷い、、、なのは、

不況のせいも少しはありますが、

ビジネスの世界で「すら」、かなり見直されている学歴など既存の権威なる殆ど無意味なモノに依りすがる魑魅魍魎を一掃出来ない体質に原因があるといわざるを得ません。

30年以上も前に書かれたいずみたくさんによる「つぶやき」の集大成は絶版になっているのかも知れませんが、「音楽は歌にはじまり歌におわる」という彼の主張は不滅でしょう。

しかし、まさにその「歌」の分野以外では、器楽の世界で多くの世界レベルの演奏家を輩出していることを日本は誇りに思えるわけですし、作曲という分野でも、これもご紹介している書物に登場するのですが武満徹さんがいらっしゃいます(彼もまた、音大藝大とは無縁の独学です)が・・・。

歌の世界で、権威や縄張りと闘いながら、鳥肌を立たせるようなパフォーマンスを追求されている人達もいらっしゃるにはいらっしゃるのですが・・・

原則として、お嬢ちゃまやお坊ちゃまにしか門戸が開かれていない日本のクラシック音楽界が、それゆえに沈没しかけている様子を、いずみたくさんは草葉の陰で、ゲゲゲと笑っていらっしゃるような気がしてなりません。

「音大は出たけれど、大学院は出たけれど、ミラノやウィーンに留学はさせてもらったけれど、日本に帰ってきたらチケットノルマ、え~、そんなの無理ぃ~」みたいな自業自得の泥沼社会。

オペラという特定の興業分野の資金繰りが苦しくなってきている点は、欧米先進諸国とて日本と五十歩百歩かも知れませんが、

違う点があるとすれば、

歌の分野こそは、家系や幼少時の境遇などによるハンディキャップ(英才教育へのアクセスなど)を乗り越えて、才能が大器晩成するかも知れないという、多くの器楽的分野には有り得ないサクセスストーリーの潜在性を、欧米社会(だけでなく、ロシア、南米、アフリカ)は日本よりはかなり活かしていると観察しています。

それにしても、

大月書店の書物を紐解いたのは30年ぶり。中学時代に、大月書店と岩波書店とを読み比べながら弁証法を頭に叩き込みました。

日本の二大政党も、少しは弁証法的に成長してほしいものだな。
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2010年8月20日金曜日

ユーロ安を味方につけよう-環境不問の「クイック注文」

再びユーロが対ドルでも対円でも売られてきています。

パスポート申請も随分混雑していると聞きました。

フェニックス証券の口座開設の受付も多少混雑しています。

海外旅行を急いでいては国が滅びます。まずはしっかりと蓄えましょう。

今月、フェニックス証券は、

★iPhoneやGoogle携帯などスマートフォン向けに「クイック注文」を導入

★デスクトップ環境での成行注文を「ワンクリック化」プラス「通信速度を大幅改善」

これに加えて「クイック注文」を、デスクトップに『逆輸入』致しました。

既に口座をお持ちのお客さま。直ぐにご覧いただけますから、ログインしてみてください。ログインIDとパスワードを入力して、従来より、その真下にあるログインボタンを押していただいているわけですが、iPhone等への「クイック注文」リリース説明文の文中に《大きく目立つもうひとつのログインボタン》を御確認していただけると思います。

こちらの新しいログインボタンを押していただくと、今月iPhone等向けにリリースした「クイック注文Ⓡ」と全く同様の発注約定インターフェイスが出て来るのです。

御好評いただいている「クイック注文Ⓡ」は、これで、携帯各キャリアの従来型端末をはじめ、iPhone、グーグル携帯などスマートフォン、そしてフォレックスラインの本拠地であるデスクトップ環境でもご利用いただけるようになりました。

「クイック注文」の特色は、成行注文がワンクリックで新規にポジションを建てるときは勿論、返済でポジションを解消するときも、あらかじめFIFO(First-in First-out 先入れ先出し・・・これがデフォルト設定です)をお選びいただければ返済指定なしでワンクリックで、瞬時瞬時に「売りか買いか」だけを意識しトレードに這入って頂けること(デフォルトをFIFOから「両建て」に変更することも出来ます)。

それだけではありません。注文のサイズ(何万通貨か?)、良くトレードする通貨ペアは何か?これらを初期の環境設定で登録していただければ、いちいち発注時に入力する手間が省けること(発注画面での上書き訂正は勿論可能です)。

さらに、初期設定画面では、さまざまな、痒いところに手が届くサービスを事前登録できるのです。是非この機会に御確認ください。

携帯でもPCでも、フェニックス証券の「クイック注文」」が便利です。
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2010年8月14日土曜日

何かと話題の多いNHKですが・・・

明日は終戦の日。

NHKでは、深夜に「玉砕」をテーマにした特集番組と、ミスワカナという夭逝した天才漫才師が戦場を何度も慰問し、如何に兵士をエンターテインし、如何に大本営から規制をうけ、死屍累々の前線で何を感じ、薬におぼれて病んで行ったかという特集番組、

このふたつを繰り返し深夜に放映しています。

ワッツ島玉砕を神格化し (否、正確には、ワッツ島全滅を玉砕だと神格化、欺瞞化し・・・ですが)、それをテーマにした軍歌を流布し(作曲は山田耕作)、、、 前線で戦う大量の兵士を無残に切り捨て負け戦の継続だけに拘る大本営の図式を、当時辛うじて生き残り、故に「軍神」となりえなかったことを恥じて生きてきた方々・・・「公式」記録上は玉砕にて屍となった軍神として奉られている・・・が90歳近くになられていて、永年口を閉ざしていた戦争の真実を語ろうと、NHKのカメラとマイクに向かっている姿に、戦争を風化させまいということだけでなく、今でこそ語れる真実があるとも思いました。

で、一方NHKは昼間は高校野球をほぼ完全中継していますが、勝利校の校歌、、、定番ですけど、音楽的には軍歌に酷似しています。

プロ野球よりも高校野球のほうが、見ていて玉砕っぽいなぁと思うのは私だけでしょうか。

外野に飛んだ取れないフライをスライディングキャッチして、二塁打を三塁打にするというのは、どういう馬鹿な監督が指導しているのかと思ってしまいます。

明らかな審判の判定ミスにも、高校球児は絶対に抗議しない。NHKのカメラも、ファインプレーとその送球はリプレーしてもクロスプレー(捕球とタッチプレーなど)の部分は再現しないものです。そこは大人?

理不尽を我慢することが破滅的な戦争や企業の倒産につながることの教育も必要なのでは、と。

でも、この選手は将来楽しみだな、というのが高校野球の最高の醍醐味ですね。
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2010年8月12日木曜日

円高ドル安に負けない、フェニックス証券の新トレードツール

硬派一点張りの七転び八起きブログが、8月は宣伝が多くて恐縮です。

お盆休みも返上して、新しいシステムのリリースが相次いでいるフェニックス証券なのであります。

今週月曜日に立ちあがったスマートフォン(iPhone、Google携帯・・・)向けクイック注文【Webブラウザー版】に続きまして、本日から、従来のパソコン【デスクトップ】上でも、成り行き注文がワンクリック完結型になっただけでなく、サーバー構成の見直し や、データ伝送プログラムの見直し を抜本的に行い、これまでよりも飛躍的に、

さくさく感

のあるトレード環境を御提供出来るようになりました。

http://phxs.jp/

また、近日中に、今度は同じくパソコン【デスクトップ】環境に、携帯端末向けクイック注文(※)を《逆輸入》させます。

http://phxs.jp/


デイトレーダーの皆さまから中長期視点での資産形成を目指す投資家の皆さままで、そしてパソコンユーザーから携帯ユーザーまで、全ての方々に御満足頂ける環境を充実させることが出来たと自負しています。

為替相場の《不美人投票》は、ユーロから米ドルに焦点が移りつつあるようです。次は日本円かも知れません。

一般には、業界も投資環境もピンチと言われています。が、フェニックス証券はピンチをチャンスと前向きにとらえ、まだまだこれからもシステム投資を含めた前向き施策を続けて参ります。

http://phxs.jp/


逆張りの発想のフェニックス証券をこれからも御注目くださいますようお願い致します。
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