2009年7月27日月曜日

FXと農業再生の何故?

七転び八起きブログに長いことお付き合いを頂いている読者の皆さんはご存知かも知れません。我ながら批判精神溢れるこのFXダイアリーも、意外と政治家批判や官僚批判はしていないのです。テレビや三流雑誌に見られがちな通り一遍の政治批判にしても、不景気の原因を何となく政治のせいにしてしまいたがる大衆心理も、まったく国を良くする動機にはなりえないと思うからです。

勿論、すべての官僚が「官僚的」でないと断言するつもりはありません。腐敗していない政治家がひとりもいないとも申しません。しかし、所詮権力は腐敗するものだ、エリート組織は硬直化するものだと決めつけるほど、我が国の頭脳は柔ではないと思います。

この点、金融庁については随分語って来ました。先週末は、頭脳と情熱を兼ね備えた官僚が、国土交通省や農水省にもいらっしゃることがわかった素晴らしい週末となりました。

農水省と言えば、自民党の大多数のせいなのか、同省の主流派のせいなのか、はたまた●協のせいなのか、石破大臣言い出しの減反政策転換が挫折したばかり。しかし、非主流派はしっかり戦っていらっしゃるのです。

七転び八起き自身が永年温めてきたファンドのアイデアを、週末出会った人たちに紹介したところ、全員からこの「農業再生ファンド」を成就させようと満場一致の賛成を得ました。いきなり減反問題や耕作放棄地の問題に着手出来るかどうかは別として、リーマンショック後の資金調達fund raisingが困難な時代にこれほど国家の指導層の方々、富裕層の方々の支援を得られそうなファンドは類を見ないと思います。

FX中心のビジネスモデルであるフェニックス証券が、農業再生ビジネスにも参画します。フェニックス証券は「農業再生ファンド」の事務局を務める予定です。詳細を是非ご期待下さい。
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2009年7月21日火曜日

オールイン詐欺疑惑で追記

オールイン詐欺疑惑について、FXの自動売買ソフトの販売と資金集めがどういう関係だったのか、ホームページにはさっぱり書かれていませんが、自動販売ソフトが有料である限り、投資助言の登録が必要でしょう。逆に、フェニックス証券の新ホームページのように、無料の情報提供では投資助言の登録は不要なのです(フェニックス証券の登録の種別は、第一種および第二種金融商品取引業です)。

次に、資金集め。集めた資金をFXで運用しているから当然に金融商品取引業の登録が必要とは言えません。必要なのは投資運用業の登録です。何故なら、FXでちゃんと運用していようがいまいが、運用の対象は金融商品取引法の「集団投資スキーム」だと推定されるからです。

「集団投資スキーム」で運用する、またはその資金を募集するには金融商品取引法上の登録(投資運用業または第二種金融商品取引業)を求めるという点が、証券取引法大改正の目玉のひとつでした。「集団投資スキーム」という概念が射程を置いた具体的な詐欺事件に、近未来通信(携帯基地局)、平成電電(ADSLモデム)、各種和牛預託商法豊田商事(架空の《頭数の》和牛や金塊)などなどがあります。金融商品取引法を処罰根拠と出来る以前の詐欺事件は、出資法や電気通信事業法、果ては刑法上の詐欺罪にまで遡らざるを得なかったこともまた、金商法成立への大きな動機だったのです。

ところで、例示の詐欺先行事例は殆ど全て現物まがい商法。FXはデリバティブですから、それ自体が「現物まがい」?それを言うなら、株券電子化はペーパー商法どころかペーパーレスです。

冗談はこれくらいにして、FXで穴をあけていなければオールインへの集団訴訟は起きなかったでしょう。FX運用の大損で配当返金不能損だったのか?もともと運用などする気は無く(近未来通信よろしく海外の詐欺師名義口座等に)大量資金流出させていただけか?これは民事訴訟のうえでは重要な論点。但し、この詐欺の本質を問い質すうえで金商法は有益でしょうか?実態がどうであれ破産後の残余財産は皆無に近いのは殆どの詐欺事件に共通する結末。立法や行政に他力本願する風潮の我が国で同種の詐欺が絶えず繰り返される一方、「貯蓄から投資へ」一向に進まない個人資産という両極にこそ、我が国金融風土の根本問題が潜んでいます。

この点、今月と来月の月刊FX攻略に“爆論”を連載中。是非、お読みください。
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無登録でFX取引は金融商品取引法違反?札幌の㈱オール・イン

昨日お伝えした札幌のオールインの詐欺容疑。地上波テレビ各社は、一様に、経済事件というよりは社会面扱い(苦笑)で取り上げています。

フジテレビ系列
女子アナが金融商品取引法を噛んでしまっているところがご愛嬌。真面目な話、金融商品取引法は民放レベルの報道局には定着していないと思われます。このニュース原稿を日本語として読むと、FX取引を無登録で行うことが法令違反!?外国為替証拠金(FX)取引が何だか怪しいモノと無理矢理連想させるためのワイドショー的演出なら気持ちは判らなくはないですが・・・

テレビ朝日系列
返金トラブルに関するインタビューが挿入されていますが、報道姿勢は殆どフジテレビと変わらず。

TBS系
本件については、上記2系列より取材がしっかりしているだけでなく、法令違反の対象が、FXそのものではなく、資金集めに関する部分(投資運用業、または投資助言・代理業の無登録)であることが明確化されている点で、優れた報道。

日テレ系列
「絶対儲かる」と言われたら、信じてしまいますがなぁ。。。という被害者のインタビューが挿入されている。
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2009年7月20日月曜日

無登録の“FX"で「100億円集める」容疑で家宅捜索

外国為替証拠金(FX)取引に絡んだ(または標榜した)ファンドの破綻が相次いでいます。
無登録出資金募集:「アライド」代表社員ら6容疑者を逮捕
無登録営業:札幌の投資会社、FX「100億円集める」 容疑で道警家宅捜索へ

まず、これらのファンド破綻が詐欺(まがい)だとしても、登録FX業者の詐欺、すなわち当ブログで指摘している

低スプレッド 看板に偽りあり スリッページ

とは異質のものです(字余りが酷過ぎて話になりませんが・・・)。

登録FX業者の一員として、複雑な思いになるのは、集められた金額が尋常ではないと感ずること。札幌の「オール・イン」社の100億円というのは、悲しいことに、フェニックス証券の預かりを上回っているのです。まともに経営している会社よりも、詐欺(まがい)の会社のほうが、短期間に多額の投資を集められるのは何故でしょうか?フェニックス証券は広告宣伝費の掛け方が少な過ぎるのでしょうか?

答えは或る意味でYESでしょう。しかし、金融ブローカーほど、真っ当に行う限り差別化が難しく薄利を甘受するしかない一方で、詐欺(まがい)にやれば逆に濡れ手に粟を享受できる仕事はありません。不自然な広告宣伝や販売促進の裏には、少なからず、高額費用の捻出を可能にする不当利得の仕組みがあります。

常識的には費用対効果が疑わしい地上波テレビへの広告、ねずみ講、アフィリエート、、、このように観察すると、FXに絡んだ詐欺にも、無登録の集団投資スキームにも、共通点が見えて来ます。
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