2020年8月26日水曜日

コロナ禍の今だからこそ問う奈良の大仏建立の謎

どちらかと言えば右寄りの救国媒体WiLLのオンライン版に、本日、わたくしの第二回目の記事がアップされました。


【企画連載】聖武天皇は日本史上初のMMTerだった!?~現役FX会社社長の経済&マネーやぶにらみ②


新型コロナウイルスについては、今年の3月から、限られた時間で、限られた情報をもとに、可能な限りフェアに分析と推論を行ってきました。いま読み返すと、これらの作業には大きな意義があったと気持ち自画自賛したくなるところもあります。


そのなかで、奈良時代の日本を(も)襲った天然痘のパンデミックを扱った記事がありました。


アジア人は「コロナ耐性遺伝子」を受け継いでいるのか


異常なまでも枝葉末節を記憶させられる高校の日本史の学習過程において、奈良時代に当時の日本の人口の1/3を犠牲にした疫病の取り扱いが小さ過ぎないかというのが、本日のWiLLの記事に向けての考察の原点でした。


度重なる(?)疫病や凶作から国民~国を守りたいという鎮護国家思想から聖武天皇と光明皇后は奈良東大寺大仏(廬舎那仏)、国分寺、国分尼寺などの大規模公共工事を行ったと教わり、「現代と異なり科学万能主義ではないから」と何となく納得させられるのが多数派なのだろうと思います。


「古代は宗教万能、現代は科学万能」という通念が誤りであるは、この時代を代表する宗教家~社会活動家である行基、そののちの空海の存在と業績を見れば明らかになるでしょう。


疫病にワクチンが開発できない点で、当時の天然痘と現在のコロナ・ノロ・ロタ各ウィルスの差はありません。いっぽう、どんなに科学が発達しても、宗教によって媒介される巨悪と情報弱者はいっこうになくなりません。


古代と現代に違いがあるとすれば、古代の宗教はその当時の科学知識を独占できていたが、それを鎮護国家思想に即せば、本山、末寺、檀家を通じてネットワーク(連鎖講)上でトリクルダウンさせることが出来ていたということでしょう。


行基のような私度僧は、アウトロー、いわば公務員制度から除け者にされた宗教家として、弱き民衆のために、無駄ではない公共工事に尽力し、ゆえに弾圧もされたということです。その行基が、逆に今度は《無駄な公共工事》のリーダー各公務員という使命を全うすることになります。これは変節でしょうか???


いえ、「銅」は後進国ヤマト政権にとってのゲームチェンジャーだ。なぜなら云々、と昨日の敵であった藤原仲麻呂に説得され、納得したうえでの受命だった。


これが本日わたくしが立てた仮説です。銅という貴金属=巨大廬舎那仏=国際決済手段=外貨準備高???これらを繋げる糸が【企画連載】聖武天皇は日本史上初のMMTerだった!?~現役FX会社社長の経済&マネーやぶにらみ② です。どうぞ御笑読ください。


行基も、そののちの空海も、経典を暗記し読み伝えるだけの高僧ではなく、全国を行脚し、井戸や温泉を掘り当て、病気がちな民衆のために薬草(雑草)の知識をシェアしてきました。ある程度は伝説染みたものも含まれますが、このような一部の宗教家を除くと、当時の日本に欠かせなかったはずの土木工学の知識や医学の知識をエリート独占するというのが鎮護国家思想にあったのだと思います。



2020年8月13日木曜日

ウィルオンライン(Daily WiLL Online)の連載がはじまりました

読者の皆さん、例年とは異なるお盆をいかがお過ごしでしょうか???  

近年は七転び八起きブログのスタイルも大きく変わってきておりますが、それでもますますのご愛読ありがとうございます。  

ブログのご縁もあって、月刊誌WiLLで有名なワック株式会社から、毎月の連載の話をいただきました。 

 ただし、オンラインメディア掲載のみです。 

 第一回目は、 


正直、いつもの、、、とくに最近の、、、ブログよりも一段と長めで、そのいっぽうでトーンは軽めになっています。どうかご笑読ください。

お盆の時期や年末年始は、日本と戦争のかかわりについて書くことが何度かありました。


題して、


総力戦研究所については、元東京都知事の猪瀬直樹さんが、昭和16年夏の敗戦という、最近新版が上梓された著書のテーマになっていることを最近知りました。

申し訳なくもまだこの本を読めておりません。そのうえで、アマゾンの最低評価のカスタマーレビュー(猪瀬直樹氏への批判意見)のなかで、


が参照されていたことを申し添えます。

決して右寄りでも左寄りでもないバランスがとれた日本史の教科書ですら、大東亜戦争前夜とその終結にまつわるエピソードや脚注たちには首を傾げざるを得ない断定がいくつかあります。現代史は歴史ではない、現代史だからこそ歴史ではないと言われるいっぽうで、これほど最近の、教訓に飛んだ事実もまだ認定できていないことにあらためて驚かざるを得ません。米中の新冷戦のなかで、日本がどのように生き延びてゆけば良いのか???少なくともそれが簡単ではないことだけは思い知らされる著作群です。