第三極という言葉が流行語に過ぎなかったこと、1993年以来間違いなく台風の目であった小沢一郎氏の20年が、少なくとも数の論理、長いものに巻かれろという政治はもうゴメンだと意味では、完全にそっぽを向かれたこと、など。
同じテレビ朝日でも、経営が楽ではない朝日ニュースターのなかで、野中広務氏が、「変わらないのは自民党と共産党だけ」と豪語されていました。週末、国民が選択したのは、変わらない政治であった、ということです。
アヴァトレード・ジャパンに来て、まもなく半年!!半年ぶりに、ツィッターなるものにログインできる余裕が出来ましたので、数多ある選挙後の感想めいたツイートを追っているうちに、ややびっくりするものを見つけました。
昨日、日本医師会の横倉義武会長に当選のご挨拶をしました(電話ですが)。医療制度改革やTPP問題など目白押しですのでがんばりますと。他党の医系議員とも、一致するところで協力してお役に立ちたいと思いますと。期待と激励の言葉をいただきました。
— 小池晃 (@koike_akira) July 24, 2013
常識的には、日本医師会=自民党、であり、共産党=反自民でありますから、よって、共産党=反「日本医師会」であると考えうるところであり、小池晃氏がたとえご本人お医者さんであっても(日本医師会の会員かどうかは知りません)、また政策的には犬猿の仲だが礼節は別だとしても、違和感のあるツイートであり、言動だと思いました。
テレビ討論でも、頭脳明晰際立つ小池氏ですから、政治家独特の本能もあり、さすがにアポが取れたのではなくて、(電話ですが)と限られた文字数のなかで、しっかりとリスクヘッジをされています。でも、電話に出てもらっただけでも、凄いことだし、エール交換のような微笑ましさすら感じます。
テレビではなくてニコニコ動画の党首討論で、安倍総裁(首相)が「大企業が内部留保を溜め込み過ぎているという(共産党の)志位さんの指摘はごもっともで・・・」という譲歩発言を以って、「自民党も共産党の経済政策に理解を示している」と、鬼の首をとったかのように繰り返す志位委員長の姿もまた微笑まし過ぎるものがありました。
この点、安部首相のアベノミクスに関する討論対策はほぼ完璧であったと思います。わたしは安倍首相は第三極壊滅のためには共産党の経済理論には致命傷を与えないほうが良いという賢明な作戦で、反批判を控えたのだと思いますが、どうせなら、
「志位さん、もしあなたが、あなたがたの応援する中小企業の社長さんだったとして、がんばって働いてくれている人にも、そうでない人にも、リスクを恐れず出資をしてくれた人にもそうでない人にも、一律内部留保を所得移転する、みたいな経営をやりますか?そんな経営では競争に勝ち残れず、倒産は時間の問題ですよね?」
とまで言ってもらいたかったです。
共産党のもうひとつの批判、雇用流動化を促進する「限定正社員」導入反対についても、解雇規制で雇用が硬直化して国際競争力を失っているのは主として大企業の問題であって、共産党が味方している中小企業においては、すでに解雇規制が実態として当てはまっていない、という現状をどう見ているのでしょうか?
共産党こそ、第三極の政党たちを弔うべく、解雇規制を大企業ホワイトカラーの特権とせずに、中小企業と同じく、頑張らないひとはいつでも首だという、同一労働同一賃金同一保障を主張すべき政党であるべきです。
が、それでは、今回のような躍進はなかったのでしょう。
選挙対策の伝統、傾向と対策という点においても、自民党と共産党は東西の横綱であると言えます。
以上になりますが、最後に落ちがありまして、わたくしは清き一票を、共産党(と吉良よし子氏)に投じております。
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