2011年10月24日月曜日

「ことりFX」いよいよ始まる⇒始まりました【フェニックス証券】

七転び八起きブログの外枠で、密かに(?)お知らせしていたフェニックス証券の新サービス「ことりFX」、、、いよいよ本日10/24(月)サービス開始&新規口座申し込み受付開始となりました。

10月に入ってから、毎週末、役職員全員で土日出勤してテストを繰り返し、昨日一昨日でフェニックス証券の既往のお客さまの口座移管を無事完了。本日からログイン可能となり、また新規のお客さまの口座開設申し込みも予定通り開始することが出来ました。

デモ口座も従来通り機能しております。

利便性(パソコン~スマホ《iPhone/Android》・・・)でも取引条件でも、これまでより格段に改善し、業界トップクラスになっていると自負しています。どうぞお試しください。

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2011年10月21日金曜日

破綻したデクシア銀行の大胆過ぎる粉飾

今朝のフィナンシャルタイムズが臨時ニュースで、欧州危機による最初の破綻銀行、デクシア(仏蘭西・白耳義)が、取引先2社に対して巨額の融資を行ない、その資金がデクシア自体の株式の購入に使われたと報道しています。

http://www.ft.com/intl/cms/s/0/6c89260a-fb29-11e0-8756-00144feab49a.html#axzz1bHEleE7L

融資額は2社分合わせて2000億円程度。EUをはじめ多くの文明国では禁止されている行為だが、ベルギーではOKかNGか、記事によると微妙です。

禁止行為が行なわれたのは2008年以前の増資の時期だったということで、これはギリシャに端を発する欧州危機どころか、リーマンショック以前であったことにも驚きを隠せません。

しかし驚いてばかりいられません。この事案が、粉飾や架空増資という意図を以って行なわれたことかどうかもさることながら、間接金融の規模の割に直接金融の市場が小さく、金融機関が優越的地位の濫用を起こしやすい経済圏で起こりやすいわけでして、そういう意味では日本の金融制度も他人事ではないのです。

「預け合い」と並ぶ架空増資のやり口である「見せ金」も、もともと(「見せ玉」と同じく!?)、抜け道がいくつも存在していました。最低資本金制度などの改正や、自己株(≒金庫株)取得の解禁など規制緩和も拙速だったという商法学者(会社法学者)の見方もあります。一方で、銀行の優越的知の濫用については規制が強化されているとも見られますが、銀行の融資先への劣後債等の引き受け要請、自行株担保の融資、株式持合など、架空増資と紙一重の行為は、失われた20年でもまだ十分失われたとは言いづらいのが現状です。

リーマンショック直後に批判した銀行による政策保有株式の話、、、預け合いと株式持ち合いもこれまた紙一重です。
http://phxs.blogspot.com/2008/10/blog-post_21.htm

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FX攻略.com12月号が発売開始

http://www.fujisan.co.jp/product/1281682947/
唯一の外国為替証拠金取引の専門誌(月刊誌)FX攻略.comで新連載「『為替力』で資産を守れ!」を始めて約半年経ちました。ブログとは異なり執筆後約1ヶ月ディレイとなりますが、最新号12月号も是非お読みください。

「ことりFX」10月24日サービス開始を記念して(!?)、これから毎日過去記事を御紹介して参ります。


「『為替力』で資産を守れ」



新連載第1回


東日本の太平洋岸に未曾有の被害をもたらした地震と津波から2ヶ月以上経ちました。犠牲者の方々の尊い魂を沈め、被災者の方々の苦難と努力に報いるには、義援金や「いっしょにがんばりましょう!」などのメッセージだけでなく、おそらく明治維新にまで遡るであろう錆びついた国の形や既得権益を打ち砕くこと、敢えてこの国難を好機だと捉える思考と行動が重要だと確信しました。


震災直後、再び大規模システムトラブルを引き起こしたみずほフィナンシャルグループでは、みずほ銀行とみずほコーポレート銀行の統合や、頭取・社長経験者の特別顧問の引退、行政処分などが次々と発表されています。社内外の何処から見ても間違っていることを改めるのに10年以上掛っているという事態は、霞が関や永田町の出来事ならまだ多少は理解できるものの、民間のしかも一応は上場している会社での実態だと思うと、ただ呆れるばかりです。社内外の正論をひたすら粛清し続け、旧体制にしがみつき既得権益の甘い汁を吸い続けようとしてきた権力構造は、巨額融資や政策保有株式という形で、東京電力をはじめとする「原子力村」と固く結びついていました。


巨大銀行や電力各社だけでなく、日立、東芝のような原発メーカー、そして勿論、経産省とその下にぶら下がり点在する保安院等の原子力関連団体には、偏差値エリートが多数巣食っています。彼らの殆どが有事に際して無能力であり、人生の或る時期だけ、頭の器用さを発揮してレールに乗っただけに過ぎず、大企業や官僚組織は彼らのポテンシャルを削ぎ落としただけだったことを大衆の前に曝け出したことも、先述の「国難のなかの好機」であると、私は思うのです。


それでも巨大銀行には遅かれ早かれ公的資金が入るでしょう。これはやむを得ないことかも知れません。一方、証券会社やFX会社についてはどうでしょう。震災だけではない様々な改革や環境変化を経て、例えば我がフェニックス証券と、その桁違いのバランスシートを持つ最大手数社と比べて、倒産確率は比べ物にならないと6年前の社長就任当初は思っておりました。今はどうでしょうか。


個人中心の外国為替市場と規制強化という特徴で、我が国のFX業界は独特の進化を遂げて来ました。正直、金融業界の端くれだとは思いますが(笑)、銀行や大企業と異なり、努力が成果となって現れやすいFXという分野の特色は、より一層、業界側もユーザー側も喜んで共有すべきであると思われます。
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2011年10月18日火曜日

リスクヘッジに悩まされたモルガンスタンレーと零細トレーダーの夢と希望

大手外国銀行の四半期決算の内容が株式相場や為替相場に大きな影響を与える時期に突入しています。

しかし、洋の東西を問わず、大手銀行の決算の中身というのはよくわからないものです。

そのなかで、ウォールストリートジャーナル紙の記事
Hedges Haunt Morgan Stanley
Bets Backfire as Exposure to MBIA Dogs Wall Street Firm.
は、今年に入って株価を44%も下げたモルガンスタンレーの苦悩を鋭い切り口で描いています。
 
リーマンブラザーズが今のギリシャだと譬えれば、保険大手のAIGや信用保証の巨大企業MBIAはイタリア、スペイン級だったわけで、信用不安が蔓延して連鎖倒産によって世界金融がメルトダウンしていた可能性は大いにあったのです。
 
逆に言えば、そのメルトダウンが喰いとめられて現在に至っているように、現象的には、見えます。しかし、米国どころか世界を代表する第一級の金融機関であるモルスタが、夥しい金額の信用リスクについてMBIAへ「ヘッジ依存」してきたために「往復びんた」を浴びている姿からは、リーマンショックがいつのまにか収束していたという漠然とした印象を抱きがちな我々の目を覚まさせる実態が見え隠れします。
 
幸か不幸かリーマンショックが官民挙げての巨悪の相場操縦ではなかったこと、一流の人材を大量に集めて情報機関としても第一級の組織であっても相場を操縦するどころか逆に相場に翻弄されることがあるということ、などなど、多くのヒントを得られる記事です。
 
巨額の利益を上げ続けられるというのは本来不可能であり目に見えない(または敢えて隠された)リスクがあること、利益率は低い中小零細の組織であっても真っ向勝負を続ければ生きていく道があることも意味し、考えようによっては大変勇気を与えてくれる事実にも思えます。
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