2008年9月18日木曜日

♀♂性の起源♂♀

●モルガンスタンレー、ワコビア銀行と合併観測(9/18WSJ)
更にもう1行との噂も。昨今の株価下落で、時価総額はモルスタとワコビアで略トントン。対等合併か。

●ワシントンミューチャルにも、ウェルスファーゴとシティグループが興味津々(9/18WSJ)
現大株主のTPGは、支店の売却、または住宅金融部門全体の売却を勧告している。

●ロイズTSB、HBOSを買収か(9/17FT)
世界最大の銀行のひとつHBOSの前進は、イギリス住宅金融第二位だったハリファックスとスコットランド銀行。昨年、取り付け騒ぎと破綻の記憶が生々しいノーザンロックと同業態。ちなみにロイズも英4大銀行のひとつだったがスコットランドのTSBとの提携を経て合併している。

ミッドランド銀行は香港上海銀行に、ナットウェスト銀行(ナショナル銀行+ウェストミンスター銀行)はロイヤルバンク・オブ・スコットランドに買収されているので、英4大銀行で“イングランド”系として“純血”を貫いているのはバークレイズ銀行だけ。フェニックス証券の重要なカバー先である同行、リーマンブラザーズの米国投資銀行部門をショッピングすると報じられています。

生物の実験にこんなのがあります。無性生殖で繁殖する単細胞生物を水槽で飼っているとします。その水槽全体にストレスを与え、住みづらい環境にさせると、細胞たちは通常では決して観察されない“合体”を繰り返し、個体数を減らしつつ、種の保存を目指します。それから水槽の環境を元通り暮らしやすい状態に戻すと、得意の“細胞分裂”により個体数を復活⇒増加させます。

このとき、合体前の個々の遺伝子配列と(再)分裂後の個々の遺伝子配列は、組み変わり変化しているというのです。これが有性生殖の起源。進化論のうえでは遺伝子の多様性が確保できる有性生殖のほうが無性生殖よりも環境変化への対応能力という点で優れていると言うのです。
CoRichブログランキング

2008年9月17日水曜日

森永卓郎さんを直撃!?リーマンとAIG

AIG救済の情報が本当かどうか?実現するかどうか?確かめたいと逸る気持ちを押さえつつ、朝は9時から森永卓郎さんを取材で直撃。リーマン関係者、AIG関係者には申し訳無いですが、絶好のタイミングで識者の意見を聞ける私は運が良いと実感。決して考え方の全てが一致しているわけではない森永さんと私。しかし、リーマンとAIGの現実に金融資本主義の限界を読み取る点では完全一致。

詳しくは11月発売予定のビジネスアスキーマネージャパンをお読みいただきたいのですが、随分先なので骨子を少々。。。

機軸通貨―あるいは“金が金を生む”麻薬に誘惑される覇権国家

産業革命を先んじた大英帝国はアダムスミスやリカードの慇懃無礼な自由貿易論で周辺国から富を集めた結果、自国通貨ポンドは機軸通貨に格上げされ、ポンド高というプレミアムが付いてしまった。結果、それまでドル箱、、、じゃなかった“ポンド箱”(!?)だった製造業は競争力を失い、働けど働けど・・・じっと手を見る状態に陥る。機軸通貨プレミアムをどうせなら利用して“お金に仕事をさせる”金融立国になったほうが楽だ、と路線転換。行き着く先は、製造業の空洞化と二度の大戦による経済疲弊で、機軸通貨と覇権を米国に譲ることに。

その米国も、第二次大戦後も相当期間は「世界の工場」だったと森永さん。製造業空洞化を補うべく「強いドル」政策で世界中から余資を集め金融立国を目指したが、なれの果てが昨日今日だと。

Too big to failではなくてToo big to saveだったリーマン・ブラザース(この微妙に韻を踏んだコピーは私のオリジナルです、ハイ。。。)

ベアスターンズを助けてリーマンを助けなかったのは、通説と異なり、大きすぎて助けられなかった。もうそこまで米国の財政力は枯渇しているというのが森永さんの見方(AIGは米国版日銀特融だから苦肉の策?)

リーマンが倒れたとき、多くの専門家たちは(ヘッジファンド等)投機資金が原油などコモディティーに向かうだろうと予想していた。(森永さんがかねてからおっしゃっていた通り)原油バブルは崩壊したままだ。投機資金はどこに向かうのか?実は、もう投機資金自体が力尽きてしまったのではないか、と森永さん。

投機資金は行き場を失ったのではない。投機資金が失われてしまったのだ。

アジア通貨危機で荒稼ぎ、日本の不良債権で荒稼ぎ。で、米国の不動産バブルで荒稼ぎの予定が、殆ど皆さん逃げ遅れ、商品バブルで誤魔化そうとしたが不完全燃焼に終わった。。。これが株安と原油安。そして米ドルの次の機軸通貨は見当たらないし覇権国家も見当たらない。つまり金融資本主義の終焉だと。

まだまだ続きはあります。中身の濃い取材が快調に続いているビジネスアスキーマネージャパンの企画。加えて、森永さんと私が毎月連載している月刊FX攻略。3誌とも読み応えがありますよ。どうぞお見逃し無く_m( 。。)m_
CoRichブログランキング

AIGな目覚め。朝まで生CNBC

昨夜は午前1時に帰宅。でも何故か朝5時にはスカッと目が覚め、出勤時刻ぎりぎりまでCNBCを“観戦”。FEDが一転してAIGからの資金供給の要求に応ずるとの報道で、同社株が下げ止まりつつザラ場は終了するも、具体的な支援策がハッキリしていないとか、(リーマンを潰す一方で生保を助ける)法的権限はFEDにないという意見とかが取引時間後に噴出。時間外では再び同社株は下落気味に乱高下。CNBCの出演者も文字通り“朝まで生テレビ”状態でFEDの対応を正当化できるか出来ないかで喧々囂々でした。

これから、ビジネスアスキー+マネージャパン共同企画の第三弾で、あの森永卓郎さんに直撃インタビューに参ります。何と言うタイミングの良さ(!?)でしょうか。AIG問題は是非続きをお楽しみに。

ところで、昨日朝のブログに書きました筆者のガン保険@AIG。家内が解約申し出のために電話をしてくれていたそうですが、一日中繋がらなかったとガッカリしていました。

取り付け騒ぎはもう起きているのです。掛け捨ての筆者は諦めがつきますが、積み立て加入者にとっては堪ったものではない筈。上記FED対応を正当化する筋は、保険加入者保護を理由にしています。
CoRichブログランキング

2008年9月16日火曜日

AIGは今夜が山か【夕刊】

早速ですがクイズです。この会社は何処でしょう?
95年4月Aaaを取得(ムーディーズ。以下、同様)
05年3月Aa1(ただし格下げ方向で見直し・・・それでも最高格付けより1段階下なだけ)
同年5月Aa2(最高格付けより2段階下なだけ)
そして
今年5月9日、上記格付けを格下げ方向で見直し⇒同月22日Aa3に格下げ
昨日9月15日Aa3を格下げ方向で見直し

ヒントにならないヒントとして、Aa3(最高格付けより3段階下なだけ)水準の日本「企業」には、イトーヨーカ堂、東邦ガス、そして日本国そのものなどがあります。

答えは、ブログの表題にあります。

ついでにリーマンの格付けですが、9月10日にA2(方向なく見直し)状態のまま、昨日の結果となっています(現在はB3と一瞬で10段階引き下げ)。

ムーディーズの社名にはインベスターズ・サービスとなっていますが、投資家のために何のサービスをしているのでしょうか?

“失われた10年”の後半に、日本国債の格付けをボツワナ以下に引き摺り下ろして一挙に知名度をあげたムーディーズ。ポールソン長官が「リーマンには時間があった筈」と破綻理由を語る脇で、保有資産の劣化や最大可能損失、健全な限度を超えたレバレッジを査定するには「時間がなかった」という言訳が通用するでしょうか。エンロンの倒産直前の格付けがA2だったことを想起させる事象が相次ぐ可能性があります。
CoRichブログランキング