2009年3月13日金曜日

ジャック=ウェルチ前GE会長の悔悛

英フィナンシャル・タイムズ紙が、「『株主価値』の父」だとして永年尊敬されつつ、20年以上にわたり企業経営の世界に君臨してきたウェルチ氏の転向宣言(悔悛宣言)を臨時ニュースとして取り上げました。

ウェルチ氏が1981年に行った演説をきっかけにして、企業経営者や投資家が四半期決算や株価の上昇に囚われ続けたのは慙愧に堪えないと、FT紙のインタビューで答えたとのこと。

曰く、「『株主価値』とは最も愚かしい考え方だ。『株主価値』は結果であり、企業戦略ではない。。。(経営者にとって最も大事な)“選挙区”は従業員であり、お客さまであり、そして商品である」と。

奇しくもこの日、ゼネラル・エレクトリック社の格付けがAAAからAA+に引き下げられました(S&P)が、これが灰汁抜けだということで株価が急騰、昨夜の米国株式全体の続伸の要因の一つになっています。

今日の経済危機が本当に「100年に一度」なのかどうか実は誰も検証しては居ないのですが、自由放任主義のグリーンスパン氏の「米国の銀行は一時国営化は避けられない」発言に続く、ウェルチ氏の悔悛発言こそ、100年に一度の大転向です。泉下のカール=マルクスが、同じく泉下のフリードリヒ=ハイエクに対して、「あんたの指摘は鋭いね。。。」という呟きが聞こえてくるくらい凄いことだと「七転び八起き」は感じました。方向は真逆ですけど。

ちなみに、フェニックス証券の取締役会には毎月、個人大株主様がお見えになるので、実態上、毎月株主総会をやっているようなものです。ということは月次の決算に毎月チェックが入るわけですが、「丹羽君、上期に比べると下期は減益じゃないかね!?」と聞かれたら「企業経営の神様、ウェルチ氏が四半期決算に囚われてはいけないと100年に一度の悔悛をされましたよ。月次決算くらいでガタガタ言わないでください」と反論することにします(笑)。
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2009年3月12日木曜日

J‐REITは今が底なのか?

★オバマ大統領、ガイトナー財務長官に対してエコノミストは辛口採点
ウォールストリートジャーナルが行った調査。まだ、「100日」は経っていない気がするが・・・
オバマ大統領は100点満点の59点、ガイトナー財務長官は51点、これらに対し、バーナンキFRB議長は71点と独り高得点(投票したのは49人のエコノミスト)。ちなみに政権交代直前のポールソン前財務長官への評点は57点。

いきなりポールソン以下だとの判定が下された批判の中心は、銀行救済が遅いこと。「有言“不”実行で信頼が揺らいでいる」“They overpromised and underdelivered... ”と手厳しい。

ところで、7870億㌦の景気刺激枠が、景気回復のために十分かどうかについて、49人のエコノミストの意見は略真っ二つに分かれたようです。

★ゴールドマン・サックスもドル円相場の見通しを修正
3ヵ月後には105円へと円安に、6ヶ月後は100円へと円安が多少調整。従来予想から円安に切り替え。

予想屋部門、もう無くなっていたのかと思っていました。原油価格の予想も聞いてみたい。

昨日予告したJ-REIT。特にパシフィック破綻の翌朝、ストップ安で寄り付いた日本コマーシャル投資法人は、純資産倍率(PBR)が0.1未満、株価利益率(PER)が2倍強、配当利回りが40%以上まで売り込まれたあと、昨日今日と急速に株価を回復させており、前場では何とストップ高であります。株価の基礎的な指標から見て、余りにも売られ過ぎであり、スポンサーが見つからないかもしれないからとは言え、倒産隔離されている“筈”のREITにとっては関係がないという理由から、急反転したということか?

軽々には底値買いを出来ない理由もあげておかなければなりません。

有利子負債(≒ノンリコースローン)が総資産(オフィスビル群)の6割という状況、つまりLTV=60%をどう解釈するか?

開示資料によると、オフィスビル等の取得価格は鑑定価格と大きく変わらないとされていますが、現在の相場需給では鑑定価格は当てになりません。高値掴みした物件を強制的に手放さなければならない状況では、取得価格の6割以下、つまり投資法人のエクイティだけでなくデット(≒ノンリコースローン)まで毀損する可能性はあります。

ノンリコースローンの貸手(三井住友銀行その他の金融機関)が、ローンの毀損を覚悟して貸し剥がしに踏み出すかどうかは、金融機関全体を取り巻く自己資本(≒収益)の状況に寄りますし、また開示されていないのでよくわかりませんが、ノンリコースローンとは名ばかりで、スポンサーであるパシフィック倒産がローンの期限利益喪失事項になっていないかどうか審査をする必要があります。

マイナス材料はこれら不動産の市況と金融機関と取り巻く経営環境。しかしプラス材料もあります。これは日本コマーシャル投資法人が保有する物件の稼働率の高さです。家賃水準の変動リスクはあるものの、開示資料の稼働率の高さであれば、利払い不能から来る貸し剥がしという危険性は小さいと思われます。
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2009年3月10日火曜日

どうなるFX業界!?

“食肉偽装”や“産地偽装”と同じような巨悪がFX業界にも存在するとして、遂に金融庁も腰を上げました。

それは「スプレッド偽装」です。

見た目、つまり広告やデモ画面上の低スプ(+高レバ)に惹かれた多くの投資家が、実際の約定の際に度々大きく価格が不利な方向に動かされ、損失を被ったことから、被害者の多くが被害の実態(価格のスリッページ【注】)をブログにコピー&ペーストしたり金融庁や金先協会に告発したりしたことが背景にあります。

当ブログで予てから指摘してきたこの問題は、冒頭に例示した食肉偽造や産地偽造と同様、真面目な業者を逆淘汰させてしまう巨悪、もっと言えば、真面目な業者ですら「スプレッド偽造」に手を染めないと生き残れないのではないかと疑心暗鬼にさせる不公正競争の温床です。

FX業者は絶滅するのか!?(其の参)
FX業者は絶滅するのか!?(其の壱)
FX業者は絶滅するのか!?(其の弐)

低スプ(+高レバ)の不健全な競争を煽ってきたアフィリエイト(あたかも第三者【多くはブロガー】が心から推薦しているように見せかけているが、実態はリベート付きの“やらせ”広告≒提灯記事)が、故意の【注】スリッページの常態化という約定の実態を隠匿してきたことに対しても、金融庁は牙を剥いています。

「全額信託義務化」に向けて内閣府令改正のパブリックオピニオンを始める予定がどうやら延期になっている金融庁ですが、「スプレッド偽装」は現行法令でも十分矯正出来ると思われます。

不公正競争で取引シェアを急拡大させた「ネオFX会社」への矯正は、影響が甚大。真面目なFX業者も火の粉を被るかも知れません。しかし、痛みを伴う改革なしに、FX業界の健全な前進は不可能。業界全体への不信という火の粉に耐えて経営することもまた今日FX会社に求められているチャレンジだと自認しつつ、金融庁の断固とした対応を期待します。

【注】(故意の)スリッページ⇔発注と約定の時間差により相場が投資家に不利な方向に変化した場合に、それを投資家が事前に容認したうえで約定する価格スリップと区別しなければなりません。
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2009年3月9日月曜日

経常収支、13年ぶり赤字

★オバマ政権の経済最高顧問ローレンス・サマーズ氏、各国首脳に対して「もっと政府支出を拡大し、内需拡大の努力をすべき」と主張(3/8FT)

「貴方に言われる筋合いはない!」

It is none of your fucking business!

と反論できるリーダーは日本に居るか?世界に居るか?

フィナンシャルタイムズ紙の独占インタビューでの高飛車発言。FT紙は、ティム・ガイトナー財務長官の任命が脱税疑惑で“すったもんだ”したこともあり、オバマ政権の経済運営においては、財務長官経験者サマーズ氏の発言力が意外に大きいと報じています。


さて、「七転び八起き」ブログが頻繁(ひんぱん)に非難する東京放送も、かつては「報道のTBS」と褒められていた時代があったそうですが、オウム事件以降は全く見る影もありません。同地上波の唯一のキラーコンテンツが水戸黄門の由美かおるさんの入浴シーンあることからも判るように、“勧善懲悪”路線、すなわち

「誰かを悪者だと決めつけないと視聴率が取れない。。。」

という泥濘から逃れられないでいます。小沢民主党党首=西松建設の疑惑も、


☆国家権力陰謀説を採るべきか?


☆小沢氏は所詮「経世会」流の金権政治家だと烙印し、麻生総理の箸の上げ下ろし批判から転向するべきか?


苦悩が見られます。新聞等、紙メディアは、検察側リークの可能性が高い、西松側からの(政治資金規正法違反どころか)「受託収賄」を指摘する声を積極的に取り上げているのが特徴。地上波テレビの場合には、立場さえ決めれば、あとは街角インタビューを編集して、脳なしアンカーがプロパガンダで締めれば御仕舞いなのですが。

さて、真相はどうなのでしょう?田中角栄元首相の復権を根絶やししたロッキード疑獄(日中国交正常化の推進に業を煮やした米国がCIAを動かしたことによる冤罪だという説あり)や、前原民主党当時代表を辞任に追い込み、当事者の永田前議員を自殺に追い込んだ堀江貴史氏の偽メール事件のような、国家権力による陰謀が、無政府状態の今の日本で可能なのかどうか?当ブログとしては疑問を感じつつ、引き続き慎重に取材を続けて参ります。

★1月の経常収支、13年ぶり赤字 1728億円
今朝8時50分、財務省が発表。

日本に足りないものは、米国同様、総需要(消費や公共工事)ではなく、総供給(貯蓄または民間投資の結果としての成長)。経常赤字がもし続けば、食料を輸入に頼り残飯を残すという生活様式は続けられなくなります。減反や食糧管理政策という愚策も継続不能に陥るでしょう。

「派遣切り」に対する大手製造業批判も、上述の勧善懲悪メディアの結果に他なりません。今ほど都市労働者の失業が問題になっても、多くのコンビニ店では日本語を話せる人材の確保が儘ならず、農村では高齢者によって担われている専業農家の後継者難が改善されていない現実を、少なくとも公平に報道しないのであれば、総務省はこのような偏向亡国メディアから電波を奪うべき。
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