中国は過大評価されているのか?
読者のみなさま、あけましておめでとうございます。
七転び八起きブログとしては、3回目の謹賀新年。。。雇用の保証のない雇われ社長としては実に5年半。。。。。。こうして、ある程度、好き勝手なことが言えるのもみなさまのお陰だと改めて感謝する新年でございます。
さて、「(来年)今年はどうなりますか?」「どうすれば儲かりますか?」と、年末年始にお会いした沢山の方々から異口同音に殆ど同じ質問を受けました。
それがわかっていれば苦労はないですし、本当にわかっていれば、誰にも教えずひとりでおカネ儲けをすることでしょう(爆笑)。
どうもわからないといういい加減な前提でモノ申せば、やはり中国の評価が大きなポイントになると思います。
思えば、日清戦争から始まり日中戦争~共産党政権の誕生~文化大革命・・・そして今日の中国というふうに振り替えると、中国というのは過小評価と過大評価を極端に繰り返してきた対象のように思います。
中国人全てがとは言えませんが、多くの国民が物質文明に麻痺してしまった日本に比べると、ハングリー精神を忘れていない良質なインテリジェンスと豊富な単純労働力が中国にはある、、、という点で、中国への評価はまだまだ維持されなければならないでしょう。逆に言えば、日本は大いに反省する必要があります。
「超」がつく就職氷河期のひとつの原因は明らかに旧態依然とした日本的経営(終身雇用や年功序列など)にありますが、もうひとつは日本的経営にまったくこだわっていない例えばフェニックス証券のような会社にとって殆どの場合は偏差値に関係なく新卒採用に魅力を感じることは出来ないくらい日本語堪能な中国人が応募に来られるのです。いわんや、学生の多くが出来れば日本的経営が今後も安定しそうな大企業(そんなものは存在しないことを知らないこと自体がすでに勉強不足!!!)を嗜好しているというのですから話になりません。
比較の対象≒評価の基準を間違えてはいけない
しかし、停滞から抜け出せそうもない日本を目指す外国人の多くが経済発展最も著しいと誰もが認める中国から供給されているという皮肉には大いに注目する必要があります。
わたしは、中国のバブルというのは、単純労働力が日本に比べて遥かに安い他のアジアの国々(かつて?BRICSという言葉に置き換わるまでASEANとかNIESと言われてきた日本中国以外のアジア諸国)と比較しての過大評価だと考えています。
各階層の優秀な人材が何故経済発展の中心から経済停滞の中心へ移動したがるのか?日本人が日本自身の問題点として繰り返す少子高齢化や格差の拡大とか格差の固定化は、絶対評価としてはその通りでも、相対評価としては中国のほうがより深刻であるという点を見逃してはなりません。
昨年10月に出張した中国東北部には、ニョキニョキと乱立する高層ビルのなかに不良債権があちこちに出始めている現状、そのビルの谷間に潜んでいるように見える道教の寺院で敬虔に祈りをあげる多くの民衆などなど、日本の大手メディアが取り上げない不可解な事実を垣間見ました。
バブルにソフトランディングは有り得ない
道教とアナーキズムの原点とも言われる老荘思想とは無関係との説もありますが、太平道、五斗米道、、、太平天国、、、それにチベットなど少数民族の宗教や同じく弾圧された「法輪功」まで含めるのはやりすぎですが、、、などなどの無政府運動の大きな潮流は、中原を治めた中央集権的且つ収奪的国家権力が度を越したときに勢いを増すという中国の歴史のサイクルは今でも生きているのではないかと思われます。尖閣諸島問題などの外患を、内憂の吐け口に使い始めているという最近の傾向はどうやらこうした空気を読んでの動きではないか。金融引き締めも同じです。
しかし、米国初のITバブルも、サブプライムバブルも同じで、バブルの解消にはソフトランディングが可能かどうかというのは度々繰り返されてきた愚問だと言えます。それが何時発生するかを読む抜くことは不可能に近いですが、そのリスクを覚悟した資産運用としては何が可能か。
ひとつの答えは、現預金と個人向け国債ですが、これらは読者の皆さんの期待する答えではないでしょうから(笑)、次稿に譲りたいと思います。
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