「どうせまた話題の言葉を並べてページビュー数を狙ったのだろう!?」と訝る筋もあるかも知れませんが、そんなことはありません。
しかし、これは5分でわかる経済学というわけにはいかない深淵で哲学的な問題も孕んでいるのです。
高校時代に「政治経済」という科目があり、どうもわかりづらかった(正確に言えば、当時だけでなく未だにわからない、、、だから「わかりづらかった」のではなくて、苦し紛れに(受験のためだけに)わかったふりをしていた)のが、信用創造(銀行の貸出と預金)、年金制度、そして憲法第九条です。
年金制度と憲法第九条は、過去ログのどこかにあると思いますので、本日は割愛。
それを言うなら、信用創造だって、アベノミクスだって書いていますし、金本位制についても書いてます。
金本位制について書いた部分を検索されてしまいますと、いつのまにお前はアベノミスト(←さすがにそんな言葉はないですね)に転向したのかと間違いなく突っ込まれてしまいかすから、黙っておきたかったのですが。
はい、はっきり言いましょう。オンライン・デリバティブ会社のポジショントークにほかなりません。従業員の雇用を守る立場から転向と変節はやむをえないのであります。
スペインやイタリアやフランスに比べて、イギリスや日本がちょっとはましなのは、裁量的な金融(財政)政策が許されているからにほかなりません。財政に括弧(カッコ)をつけたのは、ユーロ圏の財政赤字ルールももはや決壊した堤防みたいになっているからではありますが。
言い訳はこのくらいにしておきまして、「わかったふり」をしたくても正直言えば「わかりづらい」問題に戻ります。
一番言いたいことは、「わかりづらい」難問というのがあって、これを早く(速く)解ける人が頭が良いとは必ずしも言えないということです。
紙幣や補助貨幣(≒箪笥預金)と中央銀行の当座預金をマネタリーベース(ハイパワードマネー)と定義するまでは良いとして、それ以外の民間銀行債務のどこまでが「通貨」(マネーサプライ)と定義すべきか(※)というのはとっても難しい問題で、これをいったんわかったふりをしないと、信用創造のメカニズムも、物価(上昇期待率)への影響も、論ずることができません。
(※もっと言えば、アップル社の社債だって株式だって、不動産だって、コメや金(の倉荷証券)だって、流動性・換金性があって購買力を表象しているし、財産価値の尺度となるし、価値の貯蔵もできるぞ、、、ということになります)
かと言って、これをすんなり理解してしまう秀才的な器用さというものは、「ビットコイン」のような革命的なビジネスモデル(それ自体はビジネスではなかったかも知れないのですが、敢えてビジネス・・・とつけました)を生み出す頭脳を退化させてしまうものです。
進化論も、iPS細胞も然り、、、地動説も相対性理論も然り、、、先生の話を聞いて周りの優等生たちがウンウンと頷きながらノートに鉛筆を走らせているときに、自分だけが理解できてないのではないかと不安になり自信を失いそうになり、それでもわからないものはわからないと自分に嘘をつかない別の自信と開き直りがあったればこそ、先学の胡散臭さに切り込みフロンティアを開拓できるというものです。
肝心のビットコインの説明を全くしておりませんが、中央銀行がやるのが当然と誰もがおもっている通貨の供給を、サイバー上でP2Pでやろいという試みです。規制当局がただでは置かないと思うのは当然。投機的という言葉が似合う乱高下をしてしまったものですから、当局も鬼の首を取ったよう。
関連記事はこちら。
「ビットコイン対ベン・バーナンキ」(ウォールストリート・ジャーナル5月3日)
http://online.wsj.com/article/SB10001424127887323809304578429142650304564.html?mod=trending_now_4
「米国の規制当局がビットコイン監視を視野に」(フィナンシャル・タイムズ5月6日)
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/b810157c-b651-11e2-93ba-00144feabdc0.html#axzz2SZXPm3Pt
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