●ロシュ、米ジェネンテックを完全子会社化へ(7/21WSJ、FT)
昨日出ていたニュースですが、昨夜のNHKスペシャルを見て急に取り上げたくなりました。
ロシュはジェネンテックの創業者精神を重んずるべく過半株式を押さえつつ上場維持を続けていたが方針変更。ジェネンテック執行部は「聞いてない」とノーコメント。ちなみに同様の関係にある中外製薬については完全子会社化の計画は無いとのこと。
ジェネリック医薬品で日本10位の共和薬品(本社:大阪)がインドのルピン社に買収された様子を描いた昨夜のNHKスペシャル。理系大学院を卒業した俊才を年俸僅か75万円程度で雇い、低コスト高品質の製薬プロセスを導くために妥協無き議論が続けられるインドの医薬品メーカーの研究室。その礎は1975年「海外医薬品メーカーの特許はインド国内メーカーが国内市場向けに開発する分には(製法以外、つまり原料と最終品の成分については)特許切れの如く扱って良い」という法律が出来(現在は廃止)良いものをより安く作る製法を研ぎ澄ましてきた歴史にあると。
特許収支がマイナスで貿易収支はプラスだった日本の高度成長期を彷彿とさせます。
ところで、ルピン社買収の窓口となっていた共和薬品の副社長(創業者のお孫さん)が工場担当に異動した後ルピン側から求められている経営効率化の笛を吹けども踊らない現場の監督に苦労されている様子が痛々しかった。ルピン社が共和薬品の発行済株式の過半を取得したのは去年と報じられており、新株中心だったのか旧株中心だったのか筆者の手元資料では判然としません。インド人との会話では英語でご苦労され、現場でも浮いているとしか映らない姿に、もしかしたらこの三代目は「あんたは株を売ってしこたま儲けたんだからええわなぁ。ウチらはインド人に何時クビにされるかわかれへんし」という従業員の冷たい視線を感じたのは筆者だけでしょうか。勿論、多少なりとも映像的な演出もあったのでしょうが。
●ヤフー、アイカーン氏側の取締役選任で一時休戦(7/21WSJ、FT)
何処の業界も、会社の独立性を保つ経営というのは難しいものです。社長はつらいよ。
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2008年7月22日火曜日
2008年7月21日月曜日
死語になりつつあるサブプライム問題
●メリルリンチ、売却するのはブルームバーグ株だけ(7/21FT)
ブラックロックは売らない。クウェイトとシンガポールのSWFが購入を希望していたが、価格で折り合わず。
両SWFは昨年12月にメリルリンチの資本増強に応えるも含み損を被ったため、ブラックロック購入で損失の埋め合わせを狙っていたと伝えられている。
現時点では憶測記事の域を出ておらず良くわかりませんが、下方修正条項付の増資でも含み損なのか?ブラックロックを手中に収めれば損失が相殺されるようなディールだとすれば他の株主との利益相反は大丈夫なのか、公開されている情報だけからは判断できませんね。
●米国連邦預金保険公社(FDIC)、サブプライムの塵に直面(7/21WSJ)
かつてFDICが救済した銀行が、同公社保有期間中にサブプライムローン事業を継続拡大したのち民間に再売却した。「買えない筈の住宅を無理矢理買わせたサブプライムローンは貸し手に責任がある」と批判してきた連邦側に手痛い一撃とWSJ紙1面。
サブプライム問題という呼び方が既に古過ぎることがファニーメイ、フレディマックを見れば明らかになっています。サブプライム問題で大騒ぎを演出した日経新聞の編集方針は正しかったと言えます。ところが、その日経新聞、東証1部のゼファー倒産の取扱は随分と地味ではないでしょうか。これに限らず、非上場ゼネコンや不動産会社の倒産が相次いでいますが如何にも目立たぬよう報じられています。これもまた編集方針なのか?それとも大阪西成の暴動と同じく国家ぐるみの報道統制なのか?
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↑ NHK監査法人が終わりました。プレシャスドーナツの社長を殴打したのは反社会的勢力じゃなかったんですね。
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両SWFは昨年12月にメリルリンチの資本増強に応えるも含み損を被ったため、ブラックロック購入で損失の埋め合わせを狙っていたと伝えられている。
現時点では憶測記事の域を出ておらず良くわかりませんが、下方修正条項付の増資でも含み損なのか?ブラックロックを手中に収めれば損失が相殺されるようなディールだとすれば他の株主との利益相反は大丈夫なのか、公開されている情報だけからは判断できませんね。
●米国連邦預金保険公社(FDIC)、サブプライムの塵に直面(7/21WSJ)
かつてFDICが救済した銀行が、同公社保有期間中にサブプライムローン事業を継続拡大したのち民間に再売却した。「買えない筈の住宅を無理矢理買わせたサブプライムローンは貸し手に責任がある」と批判してきた連邦側に手痛い一撃とWSJ紙1面。
サブプライム問題という呼び方が既に古過ぎることがファニーメイ、フレディマックを見れば明らかになっています。サブプライム問題で大騒ぎを演出した日経新聞の編集方針は正しかったと言えます。ところが、その日経新聞、東証1部のゼファー倒産の取扱は随分と地味ではないでしょうか。これに限らず、非上場ゼネコンや不動産会社の倒産が相次いでいますが如何にも目立たぬよう報じられています。これもまた編集方針なのか?それとも大阪西成の暴動と同じく国家ぐるみの報道統制なのか?
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2008年7月18日金曜日
アイスランドより南アランド
●CBOE、商品市況のボラティリティ指数を立ち上げ(7/17FT)
こういう指数も、FXと同一のプラットフォームで売買できるよう近いうちになる予定です。東工取や東穀などには一切期待していません。
●EU、インテルを反トラスト法で告訴(7/17WSJ)
ヨーロッパの主要小売業者にインテル入ってるパソコンを優先して売って欲しいとリベートを払っていたことや、ライバルのAMDのプロセッサを搭載したモデルの発売を延期するようにパソコンメーカーに働きかけていた嫌疑で。
資源価格バブルが明らかに変調し始め、米銀の減益決算・赤字決算にも米国株式は単純に反応しなくなりました。その一方で、ファニーメイ・フレディマック問題は空売り規制で糊塗出来るのかどうか予断を許しません。こうした中、フェニックス証券オンライン・セミナー第4回を来週7月22日(火)20:00から行ないます。前回より一味違うFX入門編ということで、スプレッドについて30分強お話をしましたが、今回はスワップについてお話しようと思います。題して「アイスランドより南アランド」。ふざけた題名ですみません。
尚、スワップと言えばキャリー取引。これについては、「月刊FX攻略」(8月号が出たばかりですが)9月号に、何故キャリー取引のバブルが生じ、潰れるのか、そのメカニズムを筆者なりに考えてみております。こちらもどうかお楽しみに。今週末はオンライン・セミナー準備でパワーポイントと格闘する予定です。
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↑ 米ドル円アンケート、ご参加ありがとうございます
こういう指数も、FXと同一のプラットフォームで売買できるよう近いうちになる予定です。東工取や東穀などには一切期待していません。
●EU、インテルを反トラスト法で告訴(7/17WSJ)
ヨーロッパの主要小売業者にインテル入ってるパソコンを優先して売って欲しいとリベートを払っていたことや、ライバルのAMDのプロセッサを搭載したモデルの発売を延期するようにパソコンメーカーに働きかけていた嫌疑で。
資源価格バブルが明らかに変調し始め、米銀の減益決算・赤字決算にも米国株式は単純に反応しなくなりました。その一方で、ファニーメイ・フレディマック問題は空売り規制で糊塗出来るのかどうか予断を許しません。こうした中、フェニックス証券オンライン・セミナー第4回を来週7月22日(火)20:00から行ないます。前回より一味違うFX入門編ということで、スプレッドについて30分強お話をしましたが、今回はスワップについてお話しようと思います。題して「アイスランドより南アランド」。ふざけた題名ですみません。
尚、スワップと言えばキャリー取引。これについては、「月刊FX攻略」(8月号が出たばかりですが)9月号に、何故キャリー取引のバブルが生じ、潰れるのか、そのメカニズムを筆者なりに考えてみております。こちらもどうかお楽しみに。今週末はオンライン・セミナー準備でパワーポイントと格闘する予定です。
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2008年7月17日木曜日
毒入り餃子
前職のBNPパリバ証券時代の元上司、安田雄典在日代表のお招きで、昨日金融庁元長官の五味廣文さんのお話を拝聴する機会に恵まれました。五味さんは97年から98年の金融監督庁設立、山一、三洋、北拓、日長銀、日債銀の破綻という渦中で金融行政の舵取りに奮闘された経験を熱く語ってくださいました。
五味さんのお話で印象に残ったのは、「資産バブル当時の銀行は担保偏重主義に陥り、人に貸すという観点、つまり審査とか信用リスク管理を疎かにした」という指摘。もうひとつは、「信用秩序の崩壊は中国産毒入り餃子とそっくりだ」という譬え話。「不良債権-債務超過」という名の猛毒が何処にあるか判らない疑心暗鬼がパニックを引き起こす姿は、毒入りではない全ての冷凍食品、全ての中国産が売れなくなってしまう状況と同じ。98年の夏から冬にかけて日銀信用機構局と合同で集中検査を行い、日長銀と日債銀に駄目出し、残りは健全行のお墨付きを与えたと。
FX会社の社長の立場では言い辛いのですが、FX業界にも猛毒があることは、今月初めに発表された集中検査結果からも深読み可能。猛毒入りの安物(=低スプレッド!)のせいで業界全体が疑心暗鬼に晒されるという事態だけは是非とも回避したいと思っている今日この頃。
話を戻すと、金融再生法(当時も捻じれ国会でこの法案も野党側の議員立法だったのだが、当時の官房長官の野中広務氏が野党案の丸呑みを即断してくれた、いまでも野中先生のような懐の深い政治家がいてくれたらと五味さん)で一時国有化された日長銀と日債銀以外は健全行として安心マークが貼られたのだがその後のデフレ経済で銀行の伝統的貸出先の経営も不安定になり(2000~01年そごう、マイカル等の倒産)、公的資金の予備的注入という別の枠組みを作らざるを得なくなったと。
金融行政の難しさが痛い程わかるお話でした。
毒入り餃子以外の健全行を風説やシステミックリスクから守ることが金融行政の使命、それでもその数年後には相場や景気次第で健全行の安心マークすら疑わしくなってしまうという苦悩から、やはり銀行のバランスシートが全てのリスクを背負い込む「間接金融偏重」に無理があると達観、今日の「貯蓄から投資へ」という金融行政に至ると締めくくられました。
ところで、昨今金融庁から出されている文書からは、今日のサブプライム問題を深刻化されているのは証券化が発達したために何処の金融機関にどれだけ毒入り餃子があるかわからないこと。プロ同士とは言え、毒入り餃子を売ったものにも責任がある、という趣旨のもの。
間接金融も駄目、証券化も駄目なら、どうすれば良いのでしょうか?
信用リスク管理がしっかりしていれば不良債権問題は発生しなかった(再発防止になる)とは必ずしも言えないと思います。
●中国、過去4年間で最悪の電力不足に(7/16FT)
●シティグループ、中国でデビットカード業務認可へ(7/17WSJ)
これまで外資系クレジットカードは、中国国内企業との合弁事業に限られる等、制約が多かった。
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↑ 米ドル円アンケート、是非是非ご参加くださ~い!
五味さんのお話で印象に残ったのは、「資産バブル当時の銀行は担保偏重主義に陥り、人に貸すという観点、つまり審査とか信用リスク管理を疎かにした」という指摘。もうひとつは、「信用秩序の崩壊は中国産毒入り餃子とそっくりだ」という譬え話。「不良債権-債務超過」という名の猛毒が何処にあるか判らない疑心暗鬼がパニックを引き起こす姿は、毒入りではない全ての冷凍食品、全ての中国産が売れなくなってしまう状況と同じ。98年の夏から冬にかけて日銀信用機構局と合同で集中検査を行い、日長銀と日債銀に駄目出し、残りは健全行のお墨付きを与えたと。
FX会社の社長の立場では言い辛いのですが、FX業界にも猛毒があることは、今月初めに発表された集中検査結果からも深読み可能。猛毒入りの安物(=低スプレッド!)のせいで業界全体が疑心暗鬼に晒されるという事態だけは是非とも回避したいと思っている今日この頃。
話を戻すと、金融再生法(当時も捻じれ国会でこの法案も野党側の議員立法だったのだが、当時の官房長官の野中広務氏が野党案の丸呑みを即断してくれた、いまでも野中先生のような懐の深い政治家がいてくれたらと五味さん)で一時国有化された日長銀と日債銀以外は健全行として安心マークが貼られたのだがその後のデフレ経済で銀行の伝統的貸出先の経営も不安定になり(2000~01年そごう、マイカル等の倒産)、公的資金の予備的注入という別の枠組みを作らざるを得なくなったと。
金融行政の難しさが痛い程わかるお話でした。
毒入り餃子以外の健全行を風説やシステミックリスクから守ることが金融行政の使命、それでもその数年後には相場や景気次第で健全行の安心マークすら疑わしくなってしまうという苦悩から、やはり銀行のバランスシートが全てのリスクを背負い込む「間接金融偏重」に無理があると達観、今日の「貯蓄から投資へ」という金融行政に至ると締めくくられました。
ところで、昨今金融庁から出されている文書からは、今日のサブプライム問題を深刻化されているのは証券化が発達したために何処の金融機関にどれだけ毒入り餃子があるかわからないこと。プロ同士とは言え、毒入り餃子を売ったものにも責任がある、という趣旨のもの。
間接金融も駄目、証券化も駄目なら、どうすれば良いのでしょうか?
信用リスク管理がしっかりしていれば不良債権問題は発生しなかった(再発防止になる)とは必ずしも言えないと思います。
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