まずは市況から。円はドルに対して強く、そのドルもユーロよりは強い。これはリスク選好の後退サインだとWSJ紙。危険水域を知らしめたのはやはり企業業績への不安でした。
REITの話も、今朝の日経新聞に詳しい。それにしても破綻REITのニューシティ。民事再生法で初となる負債全額弁済は快挙だとして、投資口ひと口あたり3万5000円での買い取りとは、開示書類での鑑定価格は何の意味があるのか。
それでもこれはREITのお話。負債の弁済率と言えば、当ブログでしばしば問題視してきたアーバン・コーポレイションの弁済率が幾らに決まったがご存知でしょうか。たった15%です。黒字倒産で、もしかしたら資産超過倒産かも知れない事例だっただけに残念。これが不動産取引の実態です。
さて、話題をガラリと変えます。フェニックス証券が昨年末チャリティ・オペラ・コンサートを行ない、出演者の皆さんと観客の皆さんの御支援のお陰で、義捐金の一部をチェルノブイリ子ども基金に寄付させていただいております。同基金の事務局がある神楽坂に昨日訪問。あちらこちらで満開の桜を他所目に、道に迷いながら、新しいオフィスに辿り着きました(汗;)。ウクライナ名物のホワイトチョコを頂きながら、最近の私の問題意識、ウクライナ、ベラルーシ情勢を御教授いただく。反ロ、親ロで、ウクライナとベラルーシは180度異なり、故に工場労働者や都市労働者が大量失業しても、キエフでは赤旗を振ってデモ行進が起きるのに、ミンスクではデモが起きない(一部例外で敢えて捕まりたい人は大暴れをするらしい)。ただし、ウクライナもベラルーシも、失業は必ずしも飢餓を意味しない点では一緒。つまり、農村というバックボーンがある故、失業しても大抵の人は自力で農業をやるか、やっている血縁地縁を辿って生活できるのだそうです。以前の日本の田舎にはあった相互扶助のコミュニティが存在すること。日本の都市労働者の殆どが抱いている恐怖感「お金がなければ生きていけない、豊かになれない」という感覚とは真逆、お金に無頓着でも生きていける楽観、達観があるのだそうです。
両国とも独自の通貨を持っており、外国資本の引き揚げで、相場は崩落しています。しかし悪性のスタグフレーションに立ち向かう両国民の心の支えになっているのは、政治のリーダーシップではなく、農村というバックボーン。両国の農業従事者一人当たりの耕地面積は13~14ha。日本ではたったの2.2haです。
この話に落ちをつける必要はないのですが、最後にウクライナ、ベラルーシ両国と日本の共通点をひとつ。合計特殊出生率は3国とも1.2近傍と少子化まっしぐらです。
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