イタリアでの主要先進国財務相会議で一体何が話されていたのか?世界経済が崩壊寸前と思われた3月上旬から、巧妙かつ成功裏に株式相場も商品相場も過熱させてきた約3ヶ月間。米銀ストレステストも茶番劇だとほくそ笑みつつ、祭りに加わるのは悪くないという発想は、投資家の多くとメディアをも巻き込んでいました。しかし、週末から昨日にかけて、米欧中央銀行からは水を差す発言が続きます。
「ユーロ圏の銀行は今年と来年で更に2830億㌦の不良債権償却が必要」-ECBコメント(FT紙)
この金額規模は、IMFが予測した米銀の更なる不良債権処理額(今年と来年で5400億㌦)よりは小さいものの、茶番と言われようが果たすには果たした米銀のストレステストに比べ、欧州のほうは茶番すら出来ない状況こそ、深刻さを語っています。
過去3カ月、無理矢理過熱させてきた株価と商品先物で、米ドルはユーロ(や豪ドル等資源通貨)に比べパフォーマンスが悪すぎたわけで、今日以降その修正局面へと向かうべく、静かな号砲が鳴らされたと見るべきでしょう。特に、日本円は、ユーロや豪ドルに対して相当程度強いと見ておかざるを得ません。いつものことながら、当たるも八卦、当たらぬも八卦ですが。
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