今朝の日本経済新聞の経済教室(高安美佐子東京工業大学准教授「自然科学で行動を解明」)に出てくるニュートンの逸話「晩年、空前の投資ブームであった英国で、南海(泡沫)会社の株を所有し、1720年のバブル崩壊で大損を被った。ニュートン曰く『天体の動きは計算できるが、人間の狂気ばかりは計り知れなかった』・・・」
りんごが木から落ちるのを見て万有引力の法則を発見したという逸話が出来てしまったニュートンですが、「金の生(な)る木は無い」ことには気がつかなかったようです。それが証拠に(?)同じく晩年にニュートンは造幣局長という公職にありながら、こっそり錬金術に没頭していたらしいのです。どんな物質でも限りなく微分してしまえば共通の微粒子に辿り着く筈という信念に燃えていたのでしょうか?価値のないものから価値のあるものをひねり出すのは、永久機関(ガソリンも電気も無いのに走る自動車)と同じように存在しない筈です。
当時の南海泡沫会社は、今時に譬えれば、IT企業のふりをした新興市場の仕手株のようなものでしょう。現在のように、FXなどのマージン(証拠金)取引が出来なかった時代でしょうから、不動産やチューリップの球根に比べれば流動性がまさり、投資の費用対効果が高い(FXに譬えれば、人気通貨ペアであるがゆえに、スプレッドが狭めである。FX自身が人気なので、日本株や投資信託よりも参加費用÷投資金額が低廉である)と考えたとすれば、さすがのニュートン、一理あると言えます。
ところで、投機も含めた利殖目的だけで金融商品を選ぶときに、このような広義の場口銭(参加費用÷投資金額)、すなわち実質的なスプレッドだけで判断するべきなのでしょうか?答えはYESのような気もしますが、、、、本日の日経の経済教室もちょっとだけヒントになるかも知れません。
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