グーグルが世界銀行のデータをもとに、好きな国を(単数でも複数でも)選べば、その国(々)のGDP(成長の具合)が一目瞭然という折れ線グラフを作っています。
http://www.google.com/publicdata?ds=wb-wdi&met=ny_gdp_mktp_cd&idim=country:JPN&dl=ja&hl=ja&q=gdp%E6%97%A5%E6%9C%AC#met=ny_gdp_mktp_cd&idim=country:JPN
特徴は、計測単位が(兆)ドルで統一されていること、および物価変動を考慮に入れていないことです。
「失われた10年」だとか、「失われた20年」だとか、経済無策を批判だけする大概の論調に頭が麻痺させられがちな我々が共有すべきクリスマスプレゼントのつもりです。
日中米の3国を選択した場合と、それにイギリス、フランス、ドイツを付け加えた場合で、我が日本の自画像が随分異なることにも御注目ください。
その中国ですが、一昨日お会いしたお客さまから転送していただいた中国関連のメルマガを参考までに転載致します。
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成22年(2010)12月24日(金曜日)貳
通巻3172号
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中国経済の深い闇が庶民の投資行動によって明るみに出つつある
庶民は路地裏でいったい何をしているか? 金買いと闇での外貨交換
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日本に中国から古物商が群れをなしてやってきて中国古美術のオークションに参加している。掛け軸、陶器、壺の類い。テレビがその情景を『バブル紳士』のように描き、さすが中国は金持ちだ、と囃している。株、不動産投資にあきて古美術骨董への投機だと解説している。
だが、考えてもみてほしい。日本の中国古美術オークションで最高落札価格は二千万円ていどである。 日本がバブルのおり、ゴッホやセザンヌの絵をいくらで競り落としたか? 八十億円とか。しかもバブル紳士はほざいた。棺と一緒に燃やせ、と。
中国の経済は異常な景気の良さ、ついに2010年推計速報では直接投資が1000億ドルを超えて、GDP成長は10・3%とか豪語した。11年も9%台を確保できる、と。でも李克強副首相は言った。「中国の経済数字は人為的、だれも信用していない」(ウィキリークス)。
この間、庶民はますます生活に困窮した。工場では賃上げストが頻発した。高級幹部は子弟を海外留学から海外移住させ、つまりは合法的亡命に準備に余念がない。 金持ちはますます肥り、海外にマンションを買い、人民元が信用できないのでドル、円で預金するなり、香港の銀行に預けるなりしている。
直接投資と同額が中国から流失している。
ならばおこぼれにも預かれない庶民は、どういう投資行動をとっているか。
各地での暴動ばかりではない。
▼だれも住まない住宅が2000万戸という歴史開闢以来の異常事態が発生
不動産投資は『投機』となり、ついに2000万戸もの『誰も住んでいない住居』を建設した。日本の駅前シャッター通りの比じゃないって! だれも住んでいないゴーストタウンが地方都市のそこかしこに出現している。
投資権限を与えられた地方政府がそうやって土地を切り売りし、デベロッパーと組んで『人為的成長』をでっち上げた結果である。中央政府がいまさら金利を上げ預金準備率をあげても遅い、って。銀行から流れ出た不動産投機のための資金はおそらく200兆円を越えるだろう。
米国のサブプライム破綻で『誰も住んでいない住宅』は一千万戸だった。中国はその二倍。
だからリーマンショックを凌駕するショックが中国から次にやってくる。
中国株は6000ポイントの絶頂から転がり落ち、回復は絶望的である(ちなみに2010年12月23日の上海終値は2855ポイント)。
不動産も投機行為ゆえに株のバブルとおなじく、はじけると半値以下に暴落するのは火を見るより明らかである。
だから庶民は何をしている?
路地裏を歩けばすぐにわかる。鎖のかかったシャッターをおろしたまま、路地裏の商店、群がる人々は宝飾品を買う。金、銀、プラチナが含有された首飾り、宝石、イヤリング、なんでもいい。手当たり次第の売り手市場。金のインゴットは偽物を避けるため、ちゃんとした店に行列(数年前から中国では個人も金が買える。いま、世界一の産金国中国は同時に世界一の金消費国である。
そしてついに中国は銀行でも金をかえるように法律を変えた。預金の列が金購入の列に変わった。人民元の未来を信じていないからである。
路地裏の地下銀行はおろか、街の両替商でも外貨への交換がさかん、聞くところに拠れば風俗嬢も人民元での支払いより米ドル・日本円・ユーロをほしがるそうな。
こんな国がまだ成長するという神話も、近未来には木っ端微塵に破壊されるだろう。
・・・わたしも早速、メルマガ登録しました。
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