2009年6月12日金曜日

社会ダーウィニズム【訂正】

昨年、ビジネスアスキーとマネージャパンの取材・対談で御一緒させていただいた宋文洲さんからは毎週金曜日にメルマガが送られてきます。今朝それを読んでドキッとした部分。

殆どの「社員」は本音では創業したばかりのベンチャーや零細企業に勤めたくないのです。それでも来る「社員」が居る理由はただ一つ。ほかにもっとましなところに行けないからです。大企業に行けるのに敢えてベンチャーや中小企業を選ぶ人はもはや「社員」ではなく創業者です。

ちょうど4年前に「七転び八起き」がフェニックス証券を引き受けた頃はでもしか企業だった。それが今や人気企業です。しかも、4年前からいた自称古株社員も人気企業化に合わせて進化成長しているのです。

さて、昨日ブログで「佐和先生は日経夕刊コラムの字数制限ゆえ、格差固定化打破の具体的処方箋までは書かれなかった」と書きましたが、帰宅後もう一度前日の日経夕刊を読んで、私の記憶違いであることが判明。お詫びして訂正致します。フィンランドのように小学校から大学まで教育費無料にする等、提案がありました。
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2009年6月11日木曜日

この国の格差、ダーウィン、そしてマルクス

昨日日経夕刊1頁の佐和隆光先生のコラムには目から鱗。お金持ちしか偏差値の高い大学に行けず、“生涯所得”の高い企業に就職できない、格差が固定化した我が国の問題の核心を突く文章でした。

文字数の限られたコラムゆえ、「格差固定化」への佐和先生の具体的処方箋までは言及されていらっしゃらなかったのですが、先生御本人の頭の中にはユニークなアイデアがおありの筈。ちなみに、「七転び八起き」は、定額給付金をばら撒くくらいなら、教育費クーポン券をばら撒いたほうが遥かにましだと考えています。

もうひとつ、文字数制限なかりせば、佐和先生による社会ダーウィニズム批判についても、注釈をされたかったのではないかと察します。ダーウィニズムそのものも様々に“曲解”されていますし、社会ダーウィニズムも時代とともに“変節”しています。先生がコラムで否定した「白人は有色人種より遺伝子が優れているから平均学歴も平均所得も高い」という選民思想は、変節に変節を重ねた末の社会ダーウィニズムでしょう。ダーウィニズムの原典である「進化論」は、生き残るのは必ずしも強者ではなく、環境に適応できた種(しゅ)であると説いています。資本主義そのものが淘汰されるであろうと予測したカール・マルクスは唯物史観のヒントを与えてくれたダーウィンに「資本論」の第一巻を献本したそうです。実際は、淘汰されたのは社会主義のほうだったのは、資本主義のほうが「環境変化を謙虚に受け入れる個人や企業の努力に報いる」ルールがより徹底しているからでしょう。

自然界における強者はかつては恐竜であり、経済社会においては巨大金融機関や大企業製造業。ただし、強いこと、大きいことが必ずしも「環境変化を受け入れる」謙虚さや器用さを意味しないことは誰もが承知しています。雇用や下請けへの影響を唱えて、大企業を破綻や清算から守るという国策は、資本主義の長所としてのダーウィニズムを棄却する愚策です。世界的な金融危機から各国が立ち直るスピードの違いは、適者生存ルールを各国政府がどの程度捻じ曲げずにいられるかに依存します。

さて、最後に、格差の固定化を打破し、日本国憲法も保証する教育の機会均等を真に実現するために、教育バウチャー以外に有効かつ血税負担も少なくて済む政策案を申し上げましょう。一つ、駿台予備校や四谷大塚のような塾を非合法化すること。一つ、東大受験では浪人した年数に応じて獲得点数を割り引くこと。一つ、公立小中学校でゆとり教育を否定するかわりに、能力別(達成度合い別)クラスを徹底する。
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2009年6月10日水曜日

クライスラー売却「処分禁止の仮処分」、米最高裁が棄却

インディアナ州の“ハゲタカ”年金基金らが、労組など無担保債権者への配当は不当だと、クライスラー再建計画に待ったを掛けた。米控訴院は、それを“暫定的に”聴き入れ、伊フィアットへの事業売却を柱とする再建計画決定を停止した。

以上が、先週火曜日から昨日までの動きでした。
http://phxs.blogspot.com/2009/06/gm9.html
http://phxs.blogspot.com/2009/06/blog-post_03.html
http://phxs.blogspot.com/2009/06/blog-post_08.html
http://phxs.blogspot.com/2009/06/blog-post_09.html
只今、ワシントン・ポスト紙が伝えた速報によると、「処分禁止の仮処分」を暫定的なものから正式な上訴(full appeal)にするためには、「9人中4人以上の裁判官が、当該問題提起は上訴申立て受理を保証するに十分に深刻であると認めなければならない」ところ、インディアナ州年金基金等の担保付債権者たちはそのハードルを越えることが出来なかったと裁判所は伝えているようです。

WSJ紙は、フィアット側が「営業譲渡が直ちに行えないとなれば、クライスラーを継続企業(going concern)として保てるような代替案が再構築できるという保証はない」との準備書面(legal brief)を用意していたそうです。
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2009年6月9日火曜日

クライスラー売却処分、米控訴院が正式に停止措置

先週から取り上げてきましたクライスラー=フィアット問題。暗礁に乗り上げた事案について、過去記事に振り返っていただく際の“道標”として、些か強引ながら、「ステーク・ホルダー勝ち負け表」を作ってみました。
               担保付債権者  無担保債権者  株主  労働者(組合) (参考)同業他社
私的整理(既に却下)     ×       ×       ○      ○        ×
法的整理(更生案)      △       △      ×      △       △
法的整理(清算案)      ○       ×       ×       ×       ○

同業他社を(参考)としたのは、ステークホルダーとは通常言われないからです。この「勝ち負け表」で○を2点、△を1点、×を0点とすると、どの案でも合計点は4点になるので、要は分配の問題だということがハッキリわかります。社会厚生とモラルハザードのバランスを取るには、どれが相応しいのか?GM問題も視野に入れつつ、米国は政治と司法の鬩ぎ合いという局面に移りました。

その中で、米FRBには利上げ観測も浮上。「七転び八起き」のドル高調整説は間違ったか?
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