2009年7月13日月曜日

都議選の結果より驚きのキリン+サントリー経営統合

昨日の都議選。投票用紙を貰うための行列がいつもより長いなぁ、、、とか、民主党の候補者の氏名を確認するためにブース正面の候補者一覧を凝視した人が多かったのでは。

選挙を欠かしたことがない筆者は、昨日生まれて初めて出口調査(NHK)に呼び止められました。

さて、本日の日経トップは、都議選ではなく、キリンとサントリーの経営統合観測。これが事実だとすれば、セブンイレブンとファミリーマートが合併するようなもので(たとえが悪くてすみません)、それは都議選の結果より驚きであるに違いありません。

ビール4社という言われ方が永年されて来ましたが、食品やソフトドリンク、それに医薬品など売り上げの多角化が進んでいるため、ビール(類)のシェアだけのランキングは殆ど無意味になってきています。数年前、キリンビールの経営幹部のお一人が「こんにち、アサヒとサッポロは眼中にない。ライバルとして気になるのはビールに限れば万年最下位(で赤字)のサントリーだよ」と豪語されていたのを思い出した一件でした。

低価格飲料(含む嗜好性や依存性が高いアルコール類)や食品(特に健康食品)は、金融危機や景気低迷の悪影響も最も受けにくい分野のように直観します。しかもその分野の勝ち組同士が、かなりの可能性でプライドやブランドを犠牲にした行動の背後に、業界外の人間には感知出来ない我が国産業の危機的状況があると思うと、「祭りだワッショイ」のノリで選挙や政権交代を盛り上げていれば良いという話ではないことが薄らと理解できます。

経営統合が事実となれば、例えばキリン側で言えば、メルシャンやライオンネイサン、サンミゲルなどとの経営統合(含む買収)とは全く意味の異なる行動であると思われます。

一般消費者の好奇心を掻き立てるのは、ブランドの統一をどうするか、でしょう。社名もさることながら、商品ブランドを残すのかどうか?

無理矢理引き合いに出すのも如何かと思われますが、ブランド力よりも商品性や安全性が評価される外国為替証拠金(FX)取引・・・と勝手に筆者が思っているだけかも知れませんが・・・と異なり、大量生産+大量消費を前提とした食品産業においては、常識では考えられない程度の広告費がブランディングのために費やされてきました。これをゼロリセットしてでも経営統合するという気概で立ち向かうのかどうかが注目です。

ブランドの統合と言っても、モルツと一番搾りをブレンドすることは出来ません。酒の世界では、トップブレンダーは社長より年収が高いこともあるのです。
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