2008年8月14日木曜日

【号外】人生いろいろ、スワップも色々と言うけれど、、、

お昼の号外、と言っても北島康介、100米に続き200米でも金の話ではありません。
昨日倒産を発表したアーバンコーポレイション、資金繰りに窮した同社の転換社債を引き受けたBNPパリバの不可解さを追求してきたブログ

転換価格の下方修正条項もついていないCB、レイコフの時と同様、ドタキャンするに違いないという下馬評を覆し、全額“払込み”を演じた裏には、MSCBより酷いカラクリがありました。

既存株主や大口債権者と利益相反している(実態を倒産直後まで隠し通してしまった)こと。MSCBではない真っ当なCBが払い込まれた事実がポジティブニュースとして伝えられ、新規の買いが煽られた点で適時開示義務違反かつまたは相場操縦の臭いもあります。 以上は金融商品取引法の解釈の問題ですが、全額とは程遠い額しか払い込まれなかった、またその事態を故意に招いたとすれば増資の見せ金の如く会社法にも問題は及ぶことになりましょう。

世直し的風潮で罪が誇張されたライブドアの粉飾よりも性質が悪いと、個人的には考えます。

「人生いろいろ、スワップも色々」とは前回セミナーの話ですが、アーバン⇔パリバのスワップを考え付く程、筆者は頭が良くはないけど、人は悪くないというのが苦し紛れの自慢。
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グリーンスパン氏、再び吠える。

アーバンコーポレイションの倒産。予想された事態とは言え、何もこの時期に。。。やはり金融の世界ではお盆の週は何かあります。USAJと言われていたうちのS=スルガとU=アーバンが逝ってしまいました。筆者ブログは“仕手株専門サイト”ではございませんので、これ以上詳しくは書きません。

泥沼に見える不動産市況。しかし、官製不況とデ・レバレッジの悪影響を受けているのは主として核家族居住用物件、特にファミリー向けマンションです。銀行融資に頼り中古物件を買い取り付加価値を付けて(綺麗にして)転売するというビジネスモデルと、ゼネコンとの間の企業間信用にも頼り新築マンションを次々と建設するデベロッパー事業のふたつが最も逆風を受けている部分。これらと比べて、単身用の投資用住居や商業用不動産は意外と堅調(健闘)です。現状は。

そして海の向こうで再びグリーンスパン氏が吠えました。
●米国の住宅価格は2009年の前半に安定もしくは底打ちする(8/14WSJ)
いつもは遠回しの言い方で不興を買うグリーンスパン氏。ファニーメイ・フレディマック対策について聞かれると一言「最悪」とポールソン流のやり方に駄目出し。暗黙の政府保証を奇貨として低利調達できた資金で不動産リスクを大量に抱え込むという両社のビジネスモデルを打ち砕くのに目下の信用収縮は絶好の機会だと、毒舌は冴える。

グリーンスパン氏の予想では、2009年前半?の住宅価格の底打ちレベルというのは2004年~2005年の価格水準らしいです。つまり、4~5年で形成されたバブルが1年~2年で崩壊するという予想。フェニックス証券のオンラインセミナーでも度々取り上げているキャリートレード“バブル”同様、築城3年・落城3日なんですね。

締め括りとして氏は「空家の投売りを安定させるには(政治的には通し辛い施策だろうが)スキルを持った移民を積極的に受け入れることが最も有効」と主張。

アラン・グリーンスパン氏を金融担当大臣に、カルロス・ゴーン氏を通産大臣にしたら、日本も少しは変わるでしょうか?
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8月のオンラインセミナーのお題が決定「オセアニア通貨、ソコが底ですか?」

2008年8月13日水曜日

もはやサブプライムではない

フェニックス証券の外国為替部長は大の中央アジア~東欧通。かのスターリンがグルジア出身であることも知ってました。レーニンの後継者としては、世界革命を訴えていたトロツキーが本命だったのに、権力闘争で彼を放逐し自らの信条である一国社会主義(まずはソ連国内を固めましょうという考え方)を採用します。その後は日ソ不可侵条約の一方的な破棄、シベリヤ抑留者に対する社会主義洗脳など、或る意味でトロツキスト的と極東目線には映る政策もとられます。が、スターリンの基本的なプロパガンダは、共産主義包囲網に対峙できる国力を培うには国内の民族融和が先決、マルクス・レーニンが説いた「共産主義では階級闘争だけでなく国境も無くなる」という理想状態を先ず拡大ロシアで実現しようというものだったのではないでしょうか。

実際には猜疑心の強い小男スターリンは粛清色を加速し、「社会主義が進めば進むほど階級闘争は激しくなる」という皮肉な名言を残すことになります。

ソ連崩壊後、同様に分裂したユーゴ連邦で、不幸な戦争や民族浄化が起きたことを、今回のグルジア戦争は彷彿とさせます。

●三菱東京UFJ、ユニオンバンカルを完全子会社化へTOB実施(8/12ロイター、日経、FT)
米国ビジネス強化とか、株価下落を逆手に(みずほ⇒メリルリンチ、三井住友⇒バークレイズなどと同様)外銀の資金調達で邦銀勢のプレゼンスが高まっている、という論調ばかりですが、懸命な筆者ブログの読者の皆さんはこのような新聞記事を真に受けることはないでしょう。

なぜなら、
●JPモルガン、7月以降だけで15億㌦の信用損失(8/12ロイター)
もはやサブプライムではないのです。同行のプライムとオルトA合わせて195億㌦、サブプライムが190億㌦、CMBSが116億㌦、その他レバレッジド・ローンとコミットメント枠が計163億㌦。都合664億㌦に対して2.2%以上の下落。これ、株式の下落じゃないですから。平均残存年限が不明ですが、仮に5年とすると、信用スプレッドはたった1ヶ月ちょっとで40bp以上広がったことになります。
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郷土の星、野口みずきさんがロンドンの街を快走する姿が目に浮かびます

2008年8月12日火曜日

独立国家と戦争

子供の頃、ジャンヌダルクの話を聞いて、「イギリスとフランスは100年も戦争を続けていたのか。日本は“たった4年”の戦争で国が滅び、我が親戚縁者も滅茶苦茶にされたというのに。ヨーロッパは恐ろしい所だ。。。」と思ったものでした。

しかし当時の戦禍がどのようなものだったのかは流石のyoutubeでも観られません。「那須与一、お見事!」で終わった屋島の合戦ほど牧歌的だったかどうかは兎も角、大砲も戦車も無かったころの戦争は20世紀以降のそれとは全く異なる風景であったとは思われます。

教育勅語下で歴代天皇陛下の名前を暗記させられた歴史教育は過去のものになりました。が、ヨーロッパ中世史を勉強するにはメロヴィング朝、カロリング朝、ユーグカペー朝、ヴァロア朝、ブルボン朝、それにご存知ハプスブルグ朝などなどの歴代王の名前と凡その在任期間を暗記する必要が現在でもあります。これにローマカトリック教の歴代法王やイギリスへの“分家”まで絡んでくると頭の中がルービック・キューブ状態に。そんなわけで筆者は高校時代、世界史は只管“赤点”(30点以下)でした。

今更言い訳では無いですが、健全な高校生がこんな丸暗記に興味を持つでしょうか?上に掲げた王朝は距離感の違いこそあれ全て血が繋がっているのです。百年戦争は骨肉の争いに過ぎず、さしずめ壬申の乱を長々とやったに過ぎないとも言えます。骨肉の争いを真面目に研究するのなら同族会社の企業再生に携わるほうが余程勉強になりますヨ!

敢えて言わせて貰えば、イギリスもフランスもドイツもスペインも船場吉兆か東京吉兆程度の違いに過ぎない暖簾分け程度のもの。これを近代国際法にしたがって独立国家と連続して観念しようとさせるからサッパリわからなくなる。

●ブッシュ大統領がグルジア侵攻でロシアを非難(8/11FT)
曰く「真っ当に選挙された政府をモスクワは転覆させようとしている。“独立した近隣の国家”を侵略するという行為は21世紀には許されない」。

21世紀というところがこの発言の味噌。20世紀には許されたから、日本もイラクも米国にやられました。

最後に、ブッシュ大統領が用いた語彙“独立した国家”sovereign nation。我が国の金融村でも「ソブリン物」という使われ方をします。最近、日経新聞の土日の広告は「南アフリカランド建て●●債」とか「トルコリラ建て★★債」とかが席巻しています。この●●とか★★という発行体は殆どが国家機関なのでソブリン物などと言われるのです。

どうでも良いですが、FXのほうが遙かに有利だと思うのですが。
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北島康介君所属の東京スイミングセンターは意外とスパルタ教育です