2008年9月11日木曜日

投資銀行って、いったい何ですか?

●北朝鮮の独裁者、健康状態に重大な疑問(9/10WSJ)
核無能力化交渉は予断を許さず、と同紙。

ここ数日の金正日氏に関する報道をどんなに一所懸命チェックしても、多くの読者の疑問

「金正日氏が亡くなったら(既に亡くなっていたら)北朝鮮はどうなるか?極東情勢はどうなるか?」

に答えてくれる報道は殆ど見当たらないのではないでしょうか?

「天皇に戦争責任は無い」とは先日引用させていただいた中曽根康弘氏の著書の通り。戦後教育に毒された世代も含め、我が国が日中戦争の泥沼に入り込み、日米開戦を余儀なくされ、そして無条件降伏したことが天皇の責任だと信じている人は今では殆どいない筈。明治以降、戦前の我が国は、形式上の権力=カリスマを目に見えない実態上の権力が取り巻き利用するという構造を作り上げていたと考えられます。

恐るべきことに現在の北朝鮮にこれは当て嵌まるのではないかと。金正日氏というカリスマを取り巻く本当の権力者による外交戦術は残念ながら見事としか言いようがありません。

企業の場合だとトップが世襲するような組織や風土では、有能な取り巻きは離散し、日本の場合でも2代、3代と事業が継続繁栄することは稀になってきています。現代の企業制度においては名ばかりの社長というのは難しくなっており、競争しながらの営利追及、重大なリスクを伴う経営判断、従業員のヤル気を引き出す人間力、、、等々の激務は社長に集中してしまわざるを得ないからでしょう。国家の場合は、この権能を象徴的カリスマと目に見えないが有能な権力者=執行部に分けることができる。そういう不透明な構造をぶち上げることが出来る。北朝鮮に限らず、見た目は透明性が確保されていそうな民主国家でも法治国家でもこれは可能。どこかの国の、三権分立とは名ばかりの立法府⇔行政府の凭れ合いは格好の例です。

国家と企業の違い、、、亡命や脱北は転職や離職ほど楽ではない。

我が国の恐らく多くの人々は、正日氏に何かあれば、周りが放っておいても現政権が自ずと瓦解すると期待するでしょうが、以上の理由によりこれは当然には難しいでしょう。ローマ帝国を潰した傭兵オドアケルのような人物が出てきて北朝鮮正規軍を崩壊させれば別ですが。

●米リーマン、39億㌦の赤字-6月~8月(9/10WSJほか)
20年前、社会人1年目だった筆者たちが屯していた独身寮に遊びに来た副支店長さん。日曜日の夕方からビール片手に「投資銀行だ、投資銀行だ、って頭取は言うけど、投資銀行って一体何だい?要は“株屋”になれってことだろぅ?」とおっしゃっていたのが記憶にあります。

事業を分解して、決済リスクを伴うビジネスと、投資リスクを伴うビジネスを分離してくれることは零細ブローカー社長としては手放しで歓迎。
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