2009年6月22日月曜日

米長期金利に「ドル売り爆弾」

7月号のザ・ファクタ【月刊誌FACTA】
http://facta.co.jp/
に、
米長期金利に「ドル売り爆弾」
~北京大学で嘲笑を浴びたガイトナー財務長官の屈辱。BRICsの株価回復も資源高も「正体」はドル逃避では~
http://facta.co.jp/article/200907006.html
という記事があります。「七転び八起き」が、当ブログほか、『月刊FX攻略』や日経CNBC等を通じて、年初来こだわってきた米中関係(中国のドル保有のジレンマ)の問題が、ガイトナー米財務長官の訪中での“象徴的な出来事”と絡めて炙り出されている渾身の記事。是非、書店または定期購読で月間ファクタを手にしてお読みください。
http://facta.co.jp/
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2009年6月19日金曜日

豪ドル/円のスプレッドが3銭から!?

店頭外国為替証拠金(FX)取引【フォレックス・ラインForex Line】の小口取引(主要通貨ペア1000通貨から)、取引所FX取引【大証FX】、そしてCFD【アクティブ・ゼロ・ネオActive Zero Neo】それぞれ開始と、7月以降目白押しのフェニックス証券から、、、

豪ドル/円のスプレッド 本日より3銭から!!

期間限定、ロンドン時間中心に、「大安売り」のお知らせです。
http://phxs.jp/

主要通貨ペア1000通貨単位から取引可能(最低証拠金額10,000円で、英ポンドやドル、ユーロの小口取引も、南アフリカ共和国ランドの大口取引も可能)となる来月7月に先駆けての「大バーゲン・セール」を当社店頭FX取引【フォレックス・ラインForex Line】で開始します。

豪ドル/円を選んだ理由。資源通貨の代表格、豪ドルは原油価格や貴金属価格に強く相関しています。リーマン破綻後、ヘッジファンドや投資銀行は以前程はレバレッジを効かせられず、投機的だった資源相場も安定した値幅で振幅していることが観察されています。

一部投資銀行のエコノミストの極端な相場見通しとは裏腹に、原油価格は40㌦~70㌦あたりを安定的に行き来するとの見方が大勢。ここに来て、多くの個人投資家の皆様がFX取引に戻って来ておられるのは、「高過ぎたら売る。安すぎたら買う。」という“投資本能”が活かせる相場が復活したからだと私は見ています。

過度なレバレッジを懲らしめる効用は、確かにあるのです。

フェニックス証券は(お客様の注文を原則全てインターバックに直結させるビジネスモデルのFX会社としてはとしては)米ドル、ユーロのスプレッドは既に“最狭水準”。本日から、豪ドル/円を加えたのは、上記理由からです。
http://phxs.jp/

レバレッジ規制と全額完全信託規制に殆ど対応済みのフェニックス証券をこれからも応援して下さい。
(店頭FX取引【フォレックス・ラインForex Line】に関する留意点はフェニックス証券のホームページをご覧ください)
http://phxs.jp/
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2009年6月18日木曜日

党首討論ではケリがつかない我が国政治の泥沼

昨日更新のブログは「久々に長過ぎた」「何となく言い足りないところがあるのでは・・・」等等の感想をお寄せ頂きました。後者は、匿名ブログではないことの限界かも知れません。匿名ブログにはない、記事の中身と首尾一貫性に責任を負っているという特徴はあります。

党首討論は、麻生氏VS鳩山氏、どちらが優勢だったかなどと論じている場合ではない局面に、我が国の政治は突入していきそうです。いくつか匿名ブログを(ネトウヨさんネトアカさんのどちらにも偏重しないように!?)ピックアップしてみました。

民主議員「郵便制度悪用事件」考

「郵便不正事件」厚労省局長逮捕の先にあるもの

「小沢一郎の次は石井一」(あ)そうは問屋がおろさない
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2009年6月17日水曜日

FX会社の廃業、身売り、だけでなく・・・

この頃、増えこそすれ減らないのがレバレッジ規制に関する各種メディアの皆さまからの取材。大抵長話となり、最後は

「そもそも御上はこの国の金融のカタチをどうしていきたいか?」

に行き着くのが常。

レバレッジ規制(や全額信託規制)を、FX会社や投資家からの「寝耳に水だ」「明日から喰えなくなる」等の反発の声の大きさだけに照らすのではなく、霞が関、はたまた永田町が『金融制度』をどう考えているか、という視座で捉えることは重要であります。

「失われた10年」を含む過去約20年は、証券に有利な局面と、銀行に有利な局面とに大別されていたと感じます。1998年の金融ビッグバン以降は、投信や保険の銀行での窓販解禁など、銀行側に有利な局面か。それ以前の銀行業界は、金融自由化の流れ(金利の自由化、CP解禁、社債発行における適債基準撤廃・・・)の速さに比べて、業態規制の緩和スピードが遅すぎた(銀行は業態別子会社でしか証券業に参入出来ず、1999年までは業態別子会社ですら株式業務が出来なかった)【注】。

繰り返し当ブログで批判してきた「銀行の数が多すぎる」「銀行員の数が多すぎる」「銀行員の平均給与が(まだ)高すぎる」等が、承知の上でバブルに便乗せざるを得ない経営に銀行を追い込み、いつまでたっても金融システムが健全にならない理由であることは確か。しかし、銀行業態側の自助努力の欠如だけでなく、金融自由化の速さと、業態自由化の遅さのギャップによる銀行ビジネスの空洞化と相俟って、と付け加えなければなりません。

業態別子会社に限定した相互参入と厳格なファイアーウォールの論拠は、銀行と証券の利益相反にあります。しかし、

「親銀行のほうでは、こんなに採算の悪い融資をしてあげている。こんなに株を買ってあげていて毎年白紙委任状を提出してあげている。だから、次回主幹事は子会社証券でやらせてもらわなければタダではおかない!」

という“恫喝”営業を招いたのが、我が国にだけしつこく残っているグラス=スティーガル法の“成れの果て”だったら、最初から銀行本体による証券業参入を許し、《貸出から引受まで、余資運用からM&Aまで》何でもござれの営業のプロによる少数精鋭のワンストップ金融機関を制度上促していたたほうが、結局は金融機関の顧客にとっても最終的に払うべき取引費用を極小化できていた筈。これが本当の顧客保護だと思うのは私だけ?

我が国の銀行は、半分は自助努力の欠如のせいで、残り半分は金融制度改革の齟齬により、本来なら少数のプロ集団が捌き切れる仕事を無駄にワークシェアリングしてきた。この不条理に伴う余計な費用を賄うべく、無理矢理“売り上げ”を伸ばそうとして、無理な貸出(想定される信用費用を賄えない低利鞘な貸出、大盤振る舞いな株式持ち合い)を続けたり、“ぼったくり”に近い外貨預金の為替手数料(と低利回り)が続いたりしていると見るべきです。

外国為替証拠金(FX)取引を、外貨預金の代替商品だと考える人は今では殆どいないかも知れません。しかし、前述の金融ビックバンにより窓が開いた、銀行業務の空洞化分野のひとつだと見られるべきです。

銀行本来の業務である個人ローンについても、かつて長らくは、独立系の消費者金融会社はグレーゾーン金利での融資が認められていた(かつての最高裁判例)のに対して、銀行の無担保カードローンは行政指導上認められていなかった。90年代の資産価格バブルの崩壊過程においては、少額無担保の個人向け貸出は数少ない有望分野であり、独立系消費者金融会社は、金融業界において数少ない“勝ち組”ビジネスモデルでした。対するに、銀行がその分野に入るには費用対効果上無理があり、不動産等の資産を担保にした貸出は、企業向けにせよ、個人向住宅ローンにせよ、不良債権の山となったことも記憶しておかなければなりません。

メガバンクが殆どの大手消費者金融を系列化し、そのあとでグレイゾーン金利が規制されたことは甚だ皮肉と言わざるを得ません(大手銀行と霞が関は癒着していない!?)。

かつての最高裁判例《グレーゾーン金利(利息制限法の上限金利と出資法の上限金利の差)は借主の任意で弁済される限り有効》を覆すほどの、銀行”関連”ビジネスモデルの生殺与奪という視点で、消費者金融の来し方行く末は、外国為替証拠金(FX)取引の業界に深い洞察を与えるものです。
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【注】更に以前のバブル期には、銀行取引先が時価発行増資などエクイティファイナンスの発行代金で銀行からの借入を返済する際、「有利子負債利子率を下げたいのだから、文句あるか」と言われ、反論できる銀行員(含む銀行経営者)が余りにも少なかったことが空洞化の始まりだった。「お客様、資本コストを御存じですか?モジリアーニ・ミラー定理を御存じですか?」と。