2008年10月20日月曜日

バブルは何故繰り返されるのか?大手メディアも注目のアイスランド

ひとり当ブログで拘泥し続けていたつもりのアイスランド国家破綻問題。週末は、日経新聞やNHKなどでmも取り上げられました。NHK「海外ネットワーク」という番組のなかで、アイスランドの港に大量に留め置きされている輸入高級車が映し出されていました。日本を上回る一人当たりGDPは世界5位。この購買力は、漁業国に過ぎなかった土地の痩せた小さい島国が金融自由化後の超高金利政策で世界中から資本を集め金融立国として成長を遂げたことに起因しています。

国家財政によっても管理治癒出来ないほど暴走してしまっていた金融ビジネス。その一コマとして、ある典型的な家族が「ザ・低金利通貨」日本円建てで住宅ローンを借りて(日本人から見ると豪華な)家に住み始めたが、今回のアイスランドクローネ暴落と不動産バブル崩壊で名目借金が倍増しつつ資産価値が半減したことで絶望の淵に立たされている姿がありました。

一家の主は「銀行の詐欺にあったようなもの。どうしてくれるんだ」と語ります。それでも私は言いたい。金融リテラシーが足りなかったことは言い訳にもならないと。返済能力を遙かに超えた豪邸に住み始めた人たちを、分相応の慎ましい生活をしている人たちの血税で救う道理は無いと。

銀行の詐欺という点では、米国のサブプライムローン問題の縮図とも言えるアイスランド。国家の体力に限界があるため、皮肉にもモラルハザードすら起こせない窮地こそ欧米の大国と状況は異なりますが。今回ヨーロッパで住宅バブルが酷かった国に共通するのは、「ザ・低金利通貨」日本円建て住宅ローンが広まっていたことがあげられます。

バブルが何故繰り返され、そして何度繰り返されても潰れるのか?昨今色々な著作や言説が巷間出回っています。当ブログの一貫した主張は、金融自由化・金利自由化が導入されたにもかかわらず、銀行の数が十分減っていない、銀行員の数や給与が十分減っていないから、銀行(員)が食い扶持を繋ぐために、詐欺的手段を含めた余計な“付加価値”を追求しようともがき苦しむ。その結果、不動産の相場操縦という究極の選択をせざるを得なくなってしまっているのです。日米欧を問わず、この現実に背を向けて、公的資金をばら撒いてインフレ経済で実質借金を棒引きにしても、徳政令のツケは結局、分相応の慎ましい生活者に回されるだけなのです。

依然こうした主張は極々少数派。テレビ朝日「サンデープロジェクト」では公的資金+財政出動は当然。ばら撒き方をどうするか、が議論の焦点。小泉+竹中両氏は人気が無いそうです。確かに小泉家の世襲政治は余計だったかも。

昨夜、近所の銭湯で、日経CNBCの幹部の方とバッタリお会いしました。是非、「夜エクスプレス」特番でリチャード・クーさんと竹中平蔵さんのコブラ対マングース討論を実現して欲しいと要望しておきました。
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