2009年2月16日月曜日

小泉の乱、中川の酒乱

ほぼ24時間ワイドショー化しつつある民放が土日に小泉純一郎元首相、中川昭一財務相の映像を繰り返し流しました。

しかし、民主党の小沢代表は、「自民党の空中分解」を大衆に知らしめてくれたと民放の報道姿勢に感謝しているとは思えません。

★脚本、演出、そして役者。

「自分だったらどう動くか?」というシミュレーションを頼りに、伏魔殿のごとき自民党の役者達の動きを分析するに違いない小沢代表にとっては、小泉元首相の怪気炎にテレビカメラを入れたこと、本当に体調が悪ければ日銀総裁独りに任せておけば良かったG7会見、ついでに森元首相のブチ切れ映像、これらすべてが演技。酔っ払いを世界中に発信した中川財務大臣こそ大石内蔵助なのでは、と疑っているのでは。

「自民党をぶっ潰す」というキャッチコピーで自民党を守り、郵政民営化を争点にしたことで改革野党の筈の民主党を思考停止状態に陥れた小泉元首相(またはそのブレーン)が、再び脚本家兼演出家として登場することを民主党は恐れているという構図です。

GDP年率換算マイナス12.7% 10~12月期
8:50に内閣府が発表したGDP速報値は、市場予想よりも悪い数字。NHKの日曜討論で石原自民幹事長代理が、テレ朝のサンプロでは菅選対副委員長が、いずれもGDPの市場予想値に言及され、(数十兆円規模の)大胆な追加対策の必要性を語っていました。

★郵政民営化とは何だったのか?
冒頭の「小泉の乱」に関して、舛添厚労相が「すべてtoo late」と言い捨てていましたが、実に銀行業界にとっては郵政民営化こそtoo lateだった。

90年代においては、国営銀行は民業を圧迫している、民間銀行が“いまひとつ”儲からないのは郵貯のせいだ(クラウド・アウト)という銀行業界の声がありました。

バブルの第一の原因は銀行の数、銀行員の数が多すぎることだと、当ブログで繰り返してきた私としても、(
預金保険との関係は微妙ですが)貸し倒れリスクを反映しない預金金利の設定や、財政投融資のあり方を反省すれば、クラウド・アウトの指摘は正論だったと言えます。

手続き途上にある郵政民営化が、too late(元来の趣旨は正しかったが今更やっても無駄)なのか、never late than never(遅すぎてもやらないよりはまし)なのかという判断は、オリックスの不正入札やら、ゴールドマンサックスなどの米銀に身売りさせ(日本国債を売らせて米国債など米国政財界の都合の良いように資産運用させる目論見だ)などという、偏頗な議論に紛らわされず、当初の趣旨をテーブルの中心において議論することが大切です。

★民営化と言えば、
ところで、地上派民放テレビ局各社の今後の経営にとって、これまで民業を圧迫していた筈のNHKの民営化はプラスでしょうかマイナスでしょうか?
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