2009年2月25日水曜日

オバマ大統領、就任後初の議会演説

★金融システムを“修理”するために全力を尽くすと約束(2/25FT)
オバマ大統領曰く、

「大手金融機関の社長は、納税者の資金を使って、自家用ジェットで雲隠れしたりすることは出来ない。」

そして、

「大手金融機関を救済することが如何に不人気な政策であるか、私は熟知している。とりわけ米国民一人一人が大手金融機関の馬鹿げた意思決定のせいもあり苦境に陥っている現状では。」

しかしそれでも、

「危機に際しては、怒りの赴くままに政治を行うほど経済や財政には余力が無いのだ」

I also know that in a time of crises, we cannot afford to govern out of anger.

米財務省が、瀕死の象とも言えるシティグループに対して保有する優先株を普通株に転換し、議決権の40%(まで)を抑える提案を検討していることに関連しては、

「『銀行を助ける』のではない。『米国民を助ける』のだ」と。

★日米で殆ど差はない、政策とポピュリズム

今朝の日経1面でコマツ会長の坂根正弘氏が、「国民に強力に支持されたリーダーがいないのが痛い。しかし、誰が首相でも、日本の政治のあり方や国の形は限界に来ている。・・・(中略)・・・小選挙区制の導入で、政治がポピュリズム(大衆迎合)の様相を強め、それも財政の無駄に拍車をかけている」と喝破されているのは、まさに目から鱗。

オバマ大統領(のスピーチライター)には天才的な言語能力を感じます。

馬鹿げた借入をした国民も、馬鹿げた貸出をした銀行も、等しく救済してあげようという政策は、日本の伝統的な自民党政治と本質的な違いはありません。銀行救済を正当化するオバマ大統領の能力は、政策のスピードで日本との違いを見せつけ、短期的な円安ドル高のトレンドをしっかり保っていると見られます。

★オンラインセミナーをアップしました「なぜ一目均衡表が的中するのか?」

一昨日のセミナーで申し上げた通り、

①中国の外貨準備に関するジレンマ⇒結局、米国債を買い続けるしかない

②日米の財政政策の実行スピードの違い

③テクニカル分析が成果を上げやすい相場環境

以上3つのポイントで、短期的には円安ドル高だと予測したわけですが、過去最悪に陥った我が国の貿易赤字に加え、バーナンキFRB議長や、オバマ大統領の巧妙なスピーチも、助演男優賞モノなのです。
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