2008年12月17日水曜日

ニュー・ニューディール政策にグッドラック

●米国FOMC、政策金利を0%~0.25%へ引き下げ(12/16各紙)
前回10/30のFOMCで1%にまで引き下げられていたFFレート。事前のアナリスト予想では0.5%程度の引き下げが見込まれていたので、予想外の決定。為替は一気に88円台へ。一方、株価はニューヨーク時間前半、ゴールドマンサックスの株式公開以来初の赤字や消費者物価指数の予想以上の下落(統計を取り始めて以来最悪の数値)等でマイナス圏だったのが一転してプラスへ。

FXをやっていらっしゃる方々は既にご存知の通り、米ドルに投資をしてももはや金利は付きません(但し長期国債は別。それは日本国債でも同じこと)。

インターナショナル・ヘラルド・トリビューンは、ゼロ金利政策が、日本もかつて6年間続けて自国のデフレと対決したことを引き合いに出しています。

●オバマ次期大統領は、日本の失われた10年の教訓を理解しているのか(12/16WSJ)
公共工事中心に1兆㌦の景気刺激策をぶち上げたオバマ氏。不況期のケインズ的政策は何度も繰り返されてきたが、首相交代の度に行なわれた財政出動が結局、GDP比180%(注)という醜い数値の国債残高を残しただけだった。ようやく小泉改革のもと、国家資産の民営化、銀行の不良債権処理の強制を通じて、経済は回復したのだが、再び最近の政府の行動は改革から逆戻りしていると。

WSJの中では、ナスダック元会長のネズミ講詐欺(コックスSEC会長も、粉飾やら虚偽報告だらけで調査が進んでいないと発言)に関する続報記事と同様、もっとも読まれている記事のようですが、記者名が伏せられています(コメントをすることは出来る)。ゴーストライターは竹中平蔵氏かと思わせるような記事は、「米国経済は『ニュー“ニューディール”政策』で蘇ると言われているけれども・・・Good Luckを日本語では何と訳すのか?」という皮肉たっぷりの思わせぶり表現で締め括られています。

(注)OECD調べ。最悪期2005年時点の数値。同年、米国は40%以下。但し、想定される反論として、国家資産の評価が全くなされていない点は留保しないと、この数値だけで円高円安は語れないですぞ・・・
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