2008年12月22日月曜日

サンタクロースは居る筈が無い

●持ち家を奨励したブッシュ大統領こそ住宅バブルの犯人(12/21IHT)
米国版財投機関であるファニーメイやフレディマックのあり方が問題である点についてちゃんと理解していたブッシュ大統領だったが。インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙はブッシュ大統領就任の年(2002年)の演説「我々は暗闇に灯を点すことが出来る。庶民全員が家を持てるように、国家一丸となって働くことは希望の灯火の重要な一要素である」を引用。

●「副大統領の役割」で、チェイニー氏とバイデン氏に大きな隔たり(12/21IHT)

「無秩序な破綻はよろしくないが管理された破綻なら・・・」とのブッシュ大統領の発言から半日も経たずして、GMとクライスラーの救済策が発表され、日米メディアは暫定的とは言え急転直下発表された救済決定に週末振り回されていました。私が救済案骨子のなかで最も注目しているのは、無担保債権のうち三分の一を株式に交換するという要件Debt-Equity Swap。大口債権者と噂されるシティやバンカメにとって形だけでも資産の額面が維持されるかどうかが死活問題である中、DESは苦肉の策。GM、クライスラー救済と自動車産業が全面に出ているものの、米国大手商業銀行の救済というのが本筋であることを滲ませる内容だったと理解しました。

ところで、個人的に最も気になるニュースは、ウォールストリートジャーナル紙オンライン版がアラートメールで伝えた、
●ワーナー・ブラザーズ、YouTube上の全ての音楽・映像を引き上げることを決定(12/21WSJ)
著作権に絡むGoogleとの交渉が決裂。これを受けて、WB社CEOが発表。

都心の大手楽器屋でもアマゾンでも手に入らない御宝ソフトが、音質や画質は兎も角、無料で手に入るYouTubeは、やはりあり得る筈のないサンタクロースだったのか。

最後に宣伝!毎月、独り善がりなコラムを連載させていただいておりますマルコポーロ社『月刊FX攻略』。本日発売の今月号はFXZERO遠藤取締役との対談が巻頭を“飾って”おります。リーマンショック以降、円高の影に隠れて主要メディアが注目して来なかった不気味なドル高(対日本円を除く)。米国で予想される急速な利下げの下、不気味なドル高は不安定なドル高だと警戒しています。雑誌の対談やコラムは締切が早く、毎度毎度苦労しているのですが、今回も11月10日の収録だった割には、先を見通せたことが言えていたなと胸を撫で下ろしています。

当ブログでも時々取り上げたFX業界の問題や規制のあり方について、かなり危ないことも口走っておりまして、きっと編集過程で削除されるだろうと思いきや、しっかり残っております。是非是非書店でお求めください。

私の対談はさておき、リーマンショック後の世の中を様々な角度から分析している、質の高い記事群。『・・・攻略』という題名からは想像出来ないほど、真面目で為になる雑誌だと思います。
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