2008年10月16日木曜日

ユーロ参加へ。デンマークと貿易依存度

今朝の日経1面に「デンマーク、ユーロ参加検討」とあります。
マーストリヒト条約の批准を真っ先に国民投票で否決し世界を驚かせたデンマーク。ユーロ圏入りについても同様に否決されており、同国の通貨はデンマーククローネとして流通しています。

日経新聞は、「デンマークは財政規律や物価安定などのユーロ導入に必要な基準を満たしており、国内の承認が得られれば導入はほぼ確実だ」と報じています。また、同国は農業国でもあり農業の生産性が非常に高いことでも知られています。しかし、貿易依存度が高い小国であることも事実です。

世界各国の貿易依存度の推移

現在のユーロ加盟国よりも物価・財政の優等生で国内経済の基礎的条件が整っているデンマークですら、同国首相をして「ユーロ圏外に留まるコストが大きくなっているのは明らかだ」と語らしめる世界金融危機。アイルランド(これはユーロ採用国)やアイスランドよりは農業の生産性は高いのですが、貿易依存度が高い加工貿易立国において為替の適正水準が市場の暴力に翻弄されざるを得ないという例は続きます。

●韓国ウォン、1日で10%弱も下落(10/15FT)
異常な下落率は11年振り。「これは『暗黒の木曜日』ではない。『血みどろの木曜日』だ」と地元高官。

貿易構造にはそれぞれ違いはありますが、昨夜たった3時間で20%も下落した南アフリカ(ランド)。ほかにもハンガリー(フォリント)など、小国の通貨が地滑り的に狙い撃ちにされているのは、巷間言われている経済悪化や外国資本依存だけでは説明がつきません。米ドルの日々の調達が難しいので、苦肉に策としてスポットで米ドルに交換せざるを得ない状況と、繰り返し申し上げている加工貿易モデルの小国の為替の適正水準は翻弄されやすいという二つの要因を見逃してはならないのです。

時に、際限ない銀行資本注入と各国中央銀行協調による米ドル供給により米ドルのスワップ市場(≒日々の資金調達)は急速に回復していることにメディアはもっと注目すべきです。ユーロ通貨もそうなのですが、金融危機の震源地に近い筈の米ドルやユーロが日本円以外の通貨に対しては下落率が大人しかった特殊要因が剥がれ始めているとすれば、次のシナリオは本格的な米ドル安かも知れないのです。

●スイス政府、UBSの不良債権(約6兆円)を買取。更に資本注入(約5500億円)(10/15WSJ)
同じ非同盟中立とは言え、アイスランドとスイスでは随分違うもの。さすがスイス、と思う反面、本当にこれで良いのか・・・
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