2009年8月27日木曜日

英国当局、金融部門の肥大化を矯正

英国金融庁のトップであるターナー卿の発言。「金融センターとしてのロンドンの競争力の強さを、金融庁としてはもっともっと注意して(懐疑的に)見ていくべきだ。英国経済にとって、シティの強さがかえって不安定要因になってしまっている」と。

ターナー卿の提案は、「トービン税」。米エール大学の経済学者ジェイムス=トービン教授に由来するアイデアは、世界中の金融取引に一律に課税して、発展途上国など世界中に再分配するというもの。既にこれまでに開発経済学者やフランス政府などによって、特にリーマン危機後提唱されてきたが、金融部門からの反対に遭って来ました。

英国内でも、ターナー卿の発言に対しては、アリスター財務相や、英国銀行協会(BBA)のナイト理事長が「聞いていない」と無視まはた反対する等、まだ一枚岩ではなく、規制緩和の賜物であるシティの存在は税収という点でもイギリス経済にとって欠かせない資源だという伝統的意見はまだまだ根強いようです。

実体経済の規模に対して金融部門が余りにアンバランスに肥大化すると歪みや弊害が致命的となるお話は以前から当七転び八起きブログでさせていただいておりました。時に、幸福実現党は小さな政府(警察と国防だけの夜警国家)を唱えておりますが、金融も仲間に入れるべきかも知れません。しかし、国内だけ課税するとイギリスの所得が減るだけなので、世界中での一律課税(new global tax)を提唱するところが、七つの海を支配し続けていると勘違いしているイギリス貴族らいしところ。
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2009年8月26日水曜日

バーナンキ再任に「異議あり!」

モルガンスタンレー(アジア)会長で反骨のエコノミストであるスティーヴン・ローチ氏が、英FT紙に、オバマ大統領によるバーナンキFRB議長再指名の早期決断は短視眼的と批判する論稿を載せました。

曰く、「医療過誤をしでかした医者に、奇跡的な治療法を発明したとおだてるようなもの。患者は新しい医師を求めている」と、容赦なき論調です。
http://www.ft.com/cms/s/0/a2ba2378-9186-11de-879d-00144feabdc0.html
取り返しのつかない資産バブルを見逃した中央銀行家として、グリーンスパン同様、バーナンキも罪を背負うべきかも知れません。オバマ大統領は、ブッシュ政権の大失敗を暴ける立場であるにも関わらず、そこを突き詰めることが自らの政権の危機を招くとの直観から、ガイトナーをして米銀ストレステストを、そしてこの早過ぎるタイミングで、バーナンキ再任をと、敢えて茶番を繰り返して来ているのでしょう。米国型金融システムの抜本見直しよりも、短視眼的に症状を糊塗するほうが米国の国益に資するとの判断は或る意味正しいということは、世界中の殆どのメディアがバーナンキ再任に肯定的である点からも窺い知れます。

米国の国益に最も近い立場である筈のモルガンスタンレー。論稿の著者であるローチ氏のような、何かと大本営のシナリオに対して水を差す人物を、ITバブルやお家騒動など紆余曲折を経つつも永年クビにせずに言いたいことを言わせている点に、米国そのものとも言える大銀行の懐の深さを感じます。
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2009年8月24日月曜日

遂に「社長ブログNo.1」から陥落(TT)

1年3ヶ月振りに「社長ブログNo.1」から陥落しました。
コチラをご覧ください。
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さすがの七転び八起きも、覚せい剤と下着には勝てません。

2009年8月21日金曜日

真夏の怪奇現象!?

フェニックス証券の社長となって5年目に突入しました。今月は、過去4年超で経験したことがない嬉しい成果が上がっています。それは、広告宣伝費は例月と変わらないのに、新規口座開設と新規入金が急増しているという事実です。

今月のキャンペーンが好評なのか?それとも、FX(外国為替証拠金)業界のなかでユニークな経営戦略がいよいよ評価されてきたのか?後者であれば漢方薬がじわじわ効いてきたみたいでうれしいのですけれど。

勿論、キャンペーンの内容も良いのでしょう。というわけで、好評につき、来たる9月も同一条件のキャンペーンを継続することに決定しました。

フェニックス証券のFX取引『フォレックス・ライン』新規口座開設+ご入金(何と1,000円から)+10万通貨以上のお取引で3,000円キャッシュバック!!!

ハッキリ言って、キャンペーンだけなら大して大盤振る舞いなものではありません。口座開設だけで10,000円という新規参入業者もあるようです(何処かって?過去記事にヒントあり!)。ということはやはり今月の躍進は漢方薬ということか。

http://phxs.jp/
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2009年8月20日木曜日

民主300議席うかがう勢い 朝日新聞、序盤情勢調査

とは言うけれど、社外の打ち合わせで駅に降り立つと、民主党候補者の辻説法には殆ど誰も耳を傾けず、支援者から差し出されるマニフェストを受け取ろうとする人も殆どいない。皆さんもそんな光景に見覚えはないですか?

自民党は責任力を、民主党は政権選択をそれぞれ問うている今回の選挙は、七転び八起きに言わせればKY選挙。「空気を読めない」だけではありません。「こっちが安いよ」でもあります。

国民が求めているのが“和定食”であるにもかかわらず、自民党はビッグマックセットを、民主党は中華弁当を用意してしまっている。旧来型革新政党に至っては、見掛けはサプリメントだが実は麻薬、という有様。自民党の賞味期限を問う選挙の実態は、実は(比例代表併用)小選挙区制の制度疲労こそが問われているのではないか。冷戦期の我が国ではタブーだったマニフェスト選挙には賛成ですが、マニフェストを選ぶのであれば地方選出の政治家の存在意義は何でしょうか?極論かつ暴論ですが、マニフェストが国民投票で選ばれれば、官僚がそれにしたがって行政を行なっているかどうかを監視するのは政治家ではなくて裁判所の役目では、という考え方すらあります。

自民党の救世主”だった”小泉氏が郵政民営化等の改革をぶち上げたことで、改革の党だった筈の民主党が改革の弊害を主張することでしか党組織の自己同一性と首尾一貫性を保てなくなった。これは決して個々の政治家の責任ではないのですが、我が国政治の最大の不幸のひとつであり、政権交代だけでは直ちに修復できない捻じれ現象です。

政権選択とは関係なく、FX(外国為替証拠金)取引を中心に、海外投資への関心が衰えない背景のひとつだと、七転び八起きは考えています。
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2009年8月19日水曜日

「アダルトビデオ屋」がFX業界に殴り込み

明日発売の月刊「ファクタ」(The Facta)9月号も注目記事のオンパレード。タイトルの記事(p24~)はDMM.com証券(旧 SVC證券)の話題。

レバレッジ規制について触れているだけでなく、アダルトビデオやパチンコ、渋谷~六本木系のネットバブルに酔いしれたITもどき企業への皮肉や偏見を込めた記事は一読の価値あり。但し、シグマゲイン(元大証2部上場、SVC證券の親会社)からDMM.com(“類似サイト”DMM.co.jpも運営!)への営業譲渡の荒波のなかで“雇われ社長”であり続ける谷川龍二氏はFX業界を熟知したちゃんとした方です。それも触れてあげないと可哀そう。

その他、昨日ブログでも触れた「中国バブル『一寸先は闇』の兆候」、更には時節柄「民主党ネタ」が多く、読み応え十分です(「民主党がフタする『NTT組織再編』」、「危うい鳩山政権『5原則』」、「鳩山『おぼ坊っちゃま宰相』の真贋」・・・)。
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2009年8月18日火曜日

どうなる中国株

為替も含めて金融相場の転換点かどうかを占うポイントは中国株の変調でしょう。
ここ数日の大幅下落(ただし今日は持ち直し)は再びバブル崩壊の予兆か?
上海A株の日足
それとも一時的調整に過ぎないのか?
同 週足
先日、日経CNBCで喋った内容は、レバレッジ規制が主なテーマでしたが、相場の基調についても「同一分野、同一テーマのバブルは同一規模では起きづらい(起こしづらい)」とも申し上げました。我が国の株式相場や不動産相場が2005年の郵政解散以降バブルを形成したにもかかわらず、長続きせず、プラザ合意(1985年)以降のバブルの到達点に遥か及ばずに崩壊したのと同じ理屈です。
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2009年8月17日月曜日

必読!?週刊「東洋経済」

何となく沸点に近い予兆が見られるお盆前後の相場。さて、これからどうなる?ということで、最新号の週刊東洋経済で網羅的に判り易く特集が組まれております。

為替がらみでは、やはりFXとレバレッジ規制のことが記事になっています。とても良く取材されていると感心しました。必読です。

東洋経済新報社からは一銭も頂いておりません。私はアフィリエートのパートナーではございません。
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2009年8月13日木曜日

日経CNB生出演⇒ホームページを更新

お待たせしました(!?)。先々週、日経CNBCに生出演したときの内容をフェニックス証券の新ホームページからオン・デマンドでお楽しみいただけるようになりました。
http://phxs.jp/
前回(初回)出演時の内容も同じようにご覧いただけます。こちらは、相場予想としては1月から3月までは当たっていましたが、今となっては外れています(汗)。
http://phxs.jp/
それと、1月は汗をかきましたが、7月(偶然にも、レバレッジ規制のパブコメ公表日!!)は汗をかかずにすみました。

お話ししきれなかったところはコチラ
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2009年8月12日水曜日

今日も助っ人頼み

昨日ご紹介したアニシモアさんの新興国レポートです。

メキシコ・ペソに対し売り圧力が高まっている。市場では11日、野党が政府の増税策に強く反発している報道が伝わり、「政府の2010年国家予算法案の国会議決が難航される」見方が強まった。また、ガルステンス財相は同日、「2010年にはメキシコの原油生産が4.9%減少する可能性が出た」との見解を示したことは重しとなり、ペソは主要通貨に対し大きく値を下げた。ペソ・円は11日高値の7.496円から7.313円まで売られる場面が見られ、現在も軟調に推移している。
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2009年8月10日月曜日

突然、目が・・・

土曜日の朝起きたら、突然左目の焦点近くに楕円形の黒い影が表れました。特に、瞬きをするたびに黒い影は濃く反復するのです。家庭の医学で調べたら中心性漿液性脈絡網膜症の疑いが強いようです。

原因は、過労、寝不足、目の使い過ぎが考えられ、30歳台から40歳台の日本人男性に多く見られる症状のようです。失明の可能性は低いとのこと。

自分では過労とは思っておりませんでしたが、寝不足と目の使い過ぎは思い当たる節が。ブログの手を少し緩めることを検討しつつ、お医者さんに行って参ります。

パソコンを駆使して、長時間仕事をしたり、FXのデイトレードをやっていらっしゃるフェニックス証券のお客さまもどうか御自愛ください。たまには人に会う、電話で注文する等々、気分を変えると良いかも知れませんね。
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2009年8月7日金曜日

美しい円周率と醜いフィリップス曲線-経済のイロハ②

円周率を引っ張ります。円周率(π)をなるべく正確に小数点以下どんどん求めようとする歴史は、がむしゃらな計算も含め、紀元前から始まります。

円周率の歴史

そのなかで、ひと際「美しさ」が目立つのが、1400年頃インド人マーダヴァによって発見された無限級数

1-1/3+1+1/5-1/7+1/9-1/11+・・・+(-1)^n/(2*n+1)+・・・・・・・・・・

無限に続く数列を考えます。最初は1。そこから先は分数で、分母が(1から)3、5、7、9と奇数で延々と続く一方、分子は(プラス1から)マイナス1とプラス1を延々と繰り返します。これを全て足し合わせるのです。

何とこれを4倍しますと、円周率(π)になるというのです。これを発見したインド人は天才。この証明を理解できる人は秀才。理由はわからずとも「美しさ」に感動する私は、単なるモノ好きです。

少なくとも円周率(π)に限れば、数学者が行った計算や証明が正しかったかどうかというのはいつかは歴史が証明してくれます(無限という概念を突き詰めると、話はだいぶ変わって来ますが・・・)。

本日、“為替力”アップ道場にアップした量的緩和拡大で英ポンド急落。成長率の落ち込みは歯止めが掛りつつあるものの、高い失業率は収まる気配がない、との英中銀の認識から、金融緩和(今回は利下げは見送ったものの-既に0.5%ですが-英国債の買い取り額を増やした)を決定したという記事です。失業とインフレの関係の深さを物語るのが昨日ご紹介のフィリップス曲線ではありますが、「無理矢理インフレ政策を取れば本当に失業率は改善するのか?」そしてインフレ策が正しいとしても「政策金利の利下げ、量的緩和の拡大、財政赤字のばら撒きのうちどれが政策効果が高いのか?」というのは、高名な経済学者や中央銀行の幹部の間でも議論が分かれます。

後者は特に変動相場制のもとでは財政赤字が(中央銀行によってファイナンスされない限り)景気対策としては有効ではないというマンデル=フレミングの法則というのがあります(注)。一方、前者は突き詰めればケインズとフリードマンのどちらが正しいか(該当する可能性が高いか)になります。少なくとも現実は滑らかなフィリップス曲線など描けてはいないということ。円周率のようには美しくなれない理由を次回以降議論します。
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“為替力”アップ道場はこちらから
http://phxs.jp/

(注)逆に固定相場制では金融政策は為替操作だけに使われてしまうので景気対策の意味を持たない。ユーロ圏の(ECB以外の)各国の中央銀行が勝手にユーロを供給したら、それは偽札じゃないか、という理解の仕方は乱暴か。

2009年8月6日木曜日

円周率とゆとり教育-経済のイロハ①


ゆとり教育からの揺り戻しで、円周率(π)が3から3.14に戻ったらしいです。


小学生の娘から「円周率は何故3.14なの?」と聞かれて、答えに窮しました。勿論、πは3でもなければ3.14でもない無理数(かつ超越数)ですが、それは措くとして、「何故3.14(・・・)か?」という問いと、「どのような円でも円周率は一定(=π)かどうか?」(答えはYes)という問いとは質が違います。
当たり前のことのように思っていることでも、何故かと聞かれて答えられない命題は色々あります。「人間の手(足)の指の本数は何故5本(×2)なのか?」「何故、澱粉(でんぷん)にヨード液を落とすと(赤でも緑でもなく)紫色になるのか」・・・「何故、株価が下がると失業が増えるのか?」

知っていることと、理由を納得していること(或いは、世間では常識とされているが実は理由が曖昧だと見破っていること)は全く別。

上記の例の中で「何故、株価が下がると失業が増えるのか?」という問いだけは異質で、特に理由が曖昧かも知れない、と言いたいわけではないのです。実にそこが経済学の難しさだとは思います。しかし「世間の常識の殆どが理由は曖昧」というのは経済学(や生物学)だけでなく数学や物理学でも五十歩百歩です。平行性公準(言いかえれば、三角形の内角の和=180°)や質量保存の法則も今では絶対真理ではないからです。

「フィリップス曲線」というのがありまして、経済学部を出てこれを知らないと「お前、やっぱり勉強してなかったな」と笑われる定番商品です。縦軸に失業率、横軸にインフレ率をとると(短期的に)反比例みたいな関係になる。したがって、インフレ抑制と雇用対策は「あちらを立てればこちらが立たず」の関係なのだ、みたいな言い方をします。 現在、この経験則を知っているかいないかというのは大した問題ではなくて、「普遍の法則ではないのではないか?どういう前提なら成り立つのか?」と疑って掛る姿勢のほうが遥かに重要だと思うのです。
ついでにもっと大事なことは、主要国各国の指導者政治家の多くが、「フィリップス曲線」を平行線公準と同じような絶対真理だと思い込んで、ばらまき政策のポピュリズムにどっぷり漬かっていること。その結果どうなるかを予測すること、です。
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(お知らせ)本日から、こちらhttp://phxs.blogspot.com/ では読者の皆様のご要望にお応えし、経済のイロハをお伝えして参ります。七転び八起きブログのバックナンバーをお読みいただくうえでも役に立てればと考えております。通常の更新は、昨日よりhttp://phxs.jp/blog.php “為替力”アップ道場(一説に“モミアゲ”道場!?)に移行しております。昨日分も是非ご確認くださいませ。

2009年8月5日水曜日

イチローとチヒロ-「クールジャパン」の尖兵


昨年12月に開催させていただいたフェニックス証券主催チャリティ・オペラ・コンサート~世界の名曲をフェニックス証券からあなたへで特別出演をしてくださった我が国ヴァイオリン界の若手ホープ印田千裕さん。プロのオペラ歌手の皆さん同様、ギャラなしでご無理をお願いした御礼をしなければならない立場なのに、逆に素敵なサロンコンサートに呼んでいただきました。

LOHASを提唱し続ける雑誌ソトコト株式会社木楽舎 取締役社長日谷潔さんに心から感謝)の取材収録を兼ねた「ロハスクラシック音楽サロン」。等々力渓谷脇の中島薫さんの御自宅は都心とは思えない自然溢れる環境。実際、渓谷に鬱蒼と茂る木々から木漏れ日とともに蝉時雨までがサロンに届きます。クラシックのコンサートは外部の雑音を遮断して鑑賞するのが通常ですが、超一流の音楽にとっては自然の“ざわめき”が邪魔になるどころか寧ろ妙なる調和を醸しだすのだと教えてくれたロハスな空間でした。

「ロハスクラシック音楽サロン」だけでなくシャネル・ピグマリオン・デイズ・クラシックコンサートもプロデュースされている坂田康太郎さんが過不足のない司会進行。敷居が高いと思われがちなオペラやクラシックを何とか身近な存在にしたいという坂田さんの仕事振りに100%共感します。

フェニックス証券のチャリティを終えた後、東京文化会館でのリサイタル、米国公演、NHKFM「名曲リサイタル」出演等、大活躍の印田千裕さんの凄いところは、前述のチャリティで聴かせてくれたサラサーテやパガニーニの超絶技巧や、マスネ(タイスの瞑想曲)その他オペラとのシナジーの演出という器用さだけでなく、これまで(世界が注目していたにもかかわらず)日本ですら埋もれてしまっていた日本人作曲家の作品を掘り起こし自らの手で広めようとしているところです。キャリア途上のクラシック演奏家にとってプログラム構成上無名の曲を沢山取り入れるというのは興業的には大きなリスクを伴うにもかかわらず、です。その積極果敢な印田千裕さんの姿勢を、プロデューサー兼司会の坂田康太郎さんが素敵にお披露目してくれていたのが印象的でした。

サロンでは、伊藤(及川)哲也さんセレクトによるワインを頂きながら、株式会社テレネットの目黒社長(本当に久しぶり。御縁に感謝です)、株式会社第一物産の黄恵蘭社長(キムチを買いに行きます)、松竹株式会社の吉積サイモンさん(私の100倍歌舞伎に詳しいイギリス人)、株式会社チャイナアクセスの嘉賀宮社長、三菱商事証券の相宅社長、株式会社ウェーブの梶原取締役、そしてファクタ出版株式会社の宮嶋代表取締役と暫し歓談を楽しませていただきました。

「クールジャパン」の尖兵は、野球(注)ではイチロー、ヴァイオリンではチヒロだとの思いを馳せたひと時でした。
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(注)クールジャパンの定義は良く判りません。スポーツに用いることは通常無いかも知れませんが、イチローの芸術的な打撃と守備に日本人らしいクールさを認め表現させていただきました。サムライとしての尖兵は野茂英雄でしょう。
(注)ソトコトの取材は別の月のものも同時開催されていて、そちらは同じく坂田さん司会でソプラノの安藤赴美子さん。驚くべき声の持ち主です。

2009年8月4日火曜日

バンカメに罰金?メリル買収に絡んで・・・

リーマンブラザースの破綻と同じ日にメリルリンチ(救済)買収を発表したことで全米1位の銀行に躍り出ることになったバンカメ。米SECが偽計取引だとして33百万㌦の罰金を科したのは、

★2008年11月に「500億㌦でメリルを買収したい。メリルには役職員への年末ボーナス等を合併期日まではバンカメ側の同意なしには払わせない」としてバンカメ株主の同意を書状で求めていた。

★ところが実際にはバンカメはメリル側が58億㌦のボーナス支給を既に認めていた(米SECによると)。

★58億㌦というのは買収額の12%にも相当する。ボーナス支給の承認は株主宛には配布されなかった別の書状で明らかだと。

★2008年12月5日にバンカメ側もメリル側も合併を承認。その3日後にメリルはボーナス支給(36億㌦)を決定。支給日は12月31日で合併期日の前日。直後にメリルは2008年の年次決算276億㌦の赤字を発表。

以上はWSJ紙の要約。FT紙によると、バンカメは(というかルイス前CEOほか前役員陣は)本件で別途、株主代表訴訟を抱えている。

バンカメの前CEOルイス氏と言えば、メリル買収はバーナンキFRB議長とポールソン財務長官(当時)に脅されて不承不承決めたものだった。両高官の議会証言は済んでいますが、まだ疑惑が晴れたとは言い切れないなかでの、今回のSECによる調停。我が国の失われた10年以前にみられた伏魔殿が米国金融にしっかり存在しています。

関連記事
http://phxs.blogspot.com/2009/07/blog-post_16.html
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2009年8月3日月曜日

レバレッジ規制へのパブコメと金融庁の回答

実は、先週金曜日に日経CNBCで生本番が始まる前、簡単な打ち合わせで「レバレッジ規制のほうはパブコメと金融庁の回答はまだなんですよね」とコメンテーターの直居敦さんから聞かれ、「現時点ではそうなんですが、何となく今日あたり出てもおかしくないんです」と答えてオンエアとなったのでした。
案の定、勘が当たっており、番組中のレバレッジ規制に関する解説(キャスターの原田恵理子さん)の原稿から「近々公表の予定」というのを削除しておいて良かったということになりました。

話題のパブコメはこのように金融庁のホームページに載っています。
http://www.fsa.go.jp/news/21/syouken/20090731-6/01.pdf

これほど関心の高いパブコメは稀有なせいか、極めてユニークな内容になっています。普通のパブコメは、法令解釈に関する質問とか、法令引用等のミスプリの指摘が殆どなのですが、レバレッジ規制に関するパブコメは、「そもそも反対」「いやいや賛成」という総論的というか初歩的なコメントが多数寄せられていることが特徴です。

私は番組でレバレッジ規制は「最善ではないが次善の策だ」と申し上げました。それでも敢えて賛成論のなかにいい加減な論拠を持つコメントも混在していることを指摘しておきたいと思います。そのひとつが、

「委託証拠金倍率25 倍(4%)というのは、信用取引の3.3 倍(30%)と比べると極端に高すぎるという感をぬぐえない。」

という意見。為替の各通貨ペアと株式の制度信用取引の銘柄とで流動性やボラティリティを比較する以前に、制度信用取引においては、日中(立ち合い中)の瞬時の値洗いも制度化されておらず、したがって日中の強制ロスカットも出来ないどころか、追証請求の期限も翌々日の正午などと“悠長”な制度になっていることを理解してのコメントでしょうか。証券業界においては、店頭FXに比べて近代化が著しく遅れている株式インフラを十分反省したうえでパブコメに参加してもらいたいものです。
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2009年8月1日土曜日

汗はかかずも、話がチンプンカンプン

日経CNBCに再登場することは、田舎の両親には伝えていませんでしたが、七転び八起きブログで知っていたのか、二人仲良くテレビの前に座って観ていたそうです。

資産形成とは全く無縁の人生を送ってきた両親。番組の感想は「話がまるでチンプンカンプンだった」「髪型が変わったなぁ」「今回は汗をかいてなかったなぁ」、、、以上です。

反省すべきは、昨日もまた台本を無視して喋ってしまったために、時間配分が滅茶苦茶になり、喋りたかったことの半分くらいしかカバーできなかったこと。とくに「これからのFXはどうなって行くのでしょうか?」という原田恵理子キャスターからの質問に対し、「ミセス・ワタナベ的キャリートレードは終わっている」「高レバ・低スプ頼みの超短期スキャルピングも減るだろう」そしてレバレッジ規制後はいよいよ「資産形成のためのFX」が現れる。手数料ぼったくりの投資信託や外債投資よりは、穏便なレバレッジのFXのほうが金融商品として絶対に優れているという事実が、意図的なスリッページ等の悪徳業者が駆逐された後、徐々に認知されていく筈だ。消え失せるのは資産形成とは無縁の投機の場としてのFXに過ぎず、金融機関に支払うべき正当な取引コストを真面目に捉える投資家にとってのFXは寧ろこれから広まる筈だ、との一言を言い忘れてしまったことです。

近日中に、フェニックス証券のホームページに動画を公開する予定です。
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2009年7月31日金曜日

英国金融庁、原油市場関係者を召喚

昨日に続き、御当局による「お呼び出し」シリーズ第二弾です。昨日は米国で、今日は英国。昨日は住宅ローン関連で、本日は原油(商品先物)です。

英FT紙の臨時報道によると、特別会合は8月5日の予定。米国の規制当局(CFTC)が原油その他の商品先物市場への資金流入を取り締まるべく、ポジション・リミットの変更を検討していることに対応した動き。

しかし、今月の原油その他の商品相場や資源通貨の動き(注)を振り返るとき、FT紙の報道の中で注目すべきなのは、

「英当局(FSA)の動きが、ロンドンの原油ブローカー“PVM社”がしでかした不正取引(注)で強制ロスカット(損失規模10百万㌦)が原油価格を年初来高値の1バレル73.50㌦に押し上げたきっかけであるとの逸話をフォローするものだ」

という部分。そして、「お呼び出し」を喰らう市場参加者が特に注目しているのは、

「米国規制当局がポジション規制を強化すれば、資金は他国のプラットフォームや取引所に移るだろう。」

ポジション規制とは裏返せば(FX業界で話題の)レバレッジ規制。レバレッジ規制を行なっても(強化しても)規制のない他国に流出するだけという規制批判と似た見方が引用されています。現に、FT紙の報道によれば、来月早々の特別会議においても、現在ポジション規制のないロンドンのICE Futures Europeが直ちに規制対象になることは考えにくいとされています。
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(注)フェニックス証券の新しいホームページで、為替チャートとニュースのインターラクティブをお楽しみください。1時間足を分足や週足などに変更するには、口座開設をしていただく必要がございます。
(注)原文はrogue trading。英国の名門マーチャントバンクだったベアリングを倒産に追い込んだニック・リーソンによる(シンガポール上場の日経225先物取引での)巨額損失を映画化したRogue Traderにちなんだ表現だと思われます。

2009年7月30日木曜日

住宅ローン市場の暴落「疑惑」でゴールドマンを召喚

米上院がゴールドマン・サックスを含む複数の金融機関に議会証言を求める召喚状を出したとWSJ紙が速報。金融危機の根源と疑われる住宅ローン(モーゲージ)相場の崩落に関して重大な不正の疑惑があるのではと追及する構えと言います。

米上院の調査小委員会が注目するのは電子メールなどの内部連絡。対外的には安全な金融商品だと公表されてきたモーゲージ関連商品が“身内”では疑念を持ちつつ“調合”されていた実態が暴かれるかも知れないとのこと。

召喚状が出されたのはゴールドマン・サックスの他、ドイツ銀行、(ワシントン・ミューチャルを救済買収した)JPモルガンチェース。

ここだけ見ますと、綺麗にユダヤとゲルマニアとWASPが三つ巴で並んでいるので或る意味安心ですが、米国議会の一部に、「金融恐慌は意図的に起こされたものだ」という見方があるとすると、先日の記事金融ビジネスは必要悪の虚業なのかと同様、金融恐慌から戦争へという必然的な流れが、ヒトラーなど極一部のカリスマ全体主義者の狂気の問題として処理してはいけないことを示唆するでしょう。
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2009年7月29日水曜日

リーマン売却の“立役者”が野村証券を去る

昨年9月に破綻したリーマン・ブラザーズ。そのアジア部門の最高責任者を永年務め、野村証券への売却をアレンジした(注)のち、野村アジアの会長として野村の経営陣の一角を担ってきたジェシー・バタル氏が辞任すると英FT紙が報じました。

FTによれば、実態は野村証券によるリーマン系役員の排除の動きだとしています。

同じ話題に基づき、米WSJ紙は「野村証券、世界戦略でまたしても躓き」と題して、次のように野村とリーマンの文化の違い(の統合の難しさ)を揶揄しています。

「4月に始まった野村ホールディングスの新人研修は、男性と女性に分かれて行われる。女性組の中には、破綻前のリーマンで採用されたハーバード卒も含まれるが、髪の毛の束ね方や、お茶の出し方、季節ごとの制服の着こなし方なども教えられている・・・」

昨秋、野村が買ったモノは、リーマンの8150人に及ぶ人材だったとすれば、その後の数多のバンカーの離職、給与水準の違いにおける野村社員の憤慨(部門長レベルで野村は年収2500万円に対し、リーマンは何十億円との説も・・・中日ドラゴンズのブランコ《推定年俸2700万円》と読売ジャイアンツの李承ヨプ《同 6億円》以上の理不尽な開き!?)などに起因する大規模リストラへの転換は、任期切れを迎えるどこかの国の首相答弁よろしく、ちぐはぐの一言に尽きます。

昨日以降、米国発のM&Aのニュースには実は事欠かないのです。IBMがSPSSを買収、Sprint NextelがVirgin Mobile USAを買収、そして極め付けが今朝のMicrosoftとYahoo。こちらは昨年来七転び八起きブログでしつこく追い回しております通り、敵対的買収は失敗だったわけですが、焦点であった検索エンジン分野での統合(Googleへの対抗軸形成)へ向けて大きな一歩を踏み出したようです。

我が国大企業による内⇒外M&Aが一部の例外を除きうまくいかない理由は何でしょうか?
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(注)FTの原文はArchitect of Lehman salesリーマン売却の“建築家”

2009年7月28日火曜日

日経CNBCに再び登場

今週末7/31(金)午後4時から、再び日経CNBCに登場します。テーマはずばり「レバレッジ規制とFX」。FX業者への影響については、喋りづらい立場ながらこれまで七転び八起きブログで堂々と語ってきたつもりです。今回は敢えて投資家の皆さんへの影響や相場への影響について、メインキャスターの原田恵理子さんやコメンテーターの直居敦さんと議論出来ればと思っています。是非ご期待ください。

日経CNBCはケーブルテレビやスカパー(CS)で御視聴頂けます。
http://www.nikkei-cnbc.co.jp/guide/

ところで、、、フェニックス証券の新しくなったホームページがお陰さまで大変好評です。
http://phxs.blogspot.com/
噂が噂を呼んで(!?)、ページビューと口座開設が急増中。頑張って作った甲斐がありました。
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2009年7月27日月曜日

FXと農業再生の何故?

七転び八起きブログに長いことお付き合いを頂いている読者の皆さんはご存知かも知れません。我ながら批判精神溢れるこのFXダイアリーも、意外と政治家批判や官僚批判はしていないのです。テレビや三流雑誌に見られがちな通り一遍の政治批判にしても、不景気の原因を何となく政治のせいにしてしまいたがる大衆心理も、まったく国を良くする動機にはなりえないと思うからです。

勿論、すべての官僚が「官僚的」でないと断言するつもりはありません。腐敗していない政治家がひとりもいないとも申しません。しかし、所詮権力は腐敗するものだ、エリート組織は硬直化するものだと決めつけるほど、我が国の頭脳は柔ではないと思います。

この点、金融庁については随分語って来ました。先週末は、頭脳と情熱を兼ね備えた官僚が、国土交通省や農水省にもいらっしゃることがわかった素晴らしい週末となりました。

農水省と言えば、自民党の大多数のせいなのか、同省の主流派のせいなのか、はたまた●協のせいなのか、石破大臣言い出しの減反政策転換が挫折したばかり。しかし、非主流派はしっかり戦っていらっしゃるのです。

七転び八起き自身が永年温めてきたファンドのアイデアを、週末出会った人たちに紹介したところ、全員からこの「農業再生ファンド」を成就させようと満場一致の賛成を得ました。いきなり減反問題や耕作放棄地の問題に着手出来るかどうかは別として、リーマンショック後の資金調達fund raisingが困難な時代にこれほど国家の指導層の方々、富裕層の方々の支援を得られそうなファンドは類を見ないと思います。

FX中心のビジネスモデルであるフェニックス証券が、農業再生ビジネスにも参画します。フェニックス証券は「農業再生ファンド」の事務局を務める予定です。詳細を是非ご期待下さい。
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2009年7月21日火曜日

オールイン詐欺疑惑で追記

オールイン詐欺疑惑について、FXの自動売買ソフトの販売と資金集めがどういう関係だったのか、ホームページにはさっぱり書かれていませんが、自動販売ソフトが有料である限り、投資助言の登録が必要でしょう。逆に、フェニックス証券の新ホームページのように、無料の情報提供では投資助言の登録は不要なのです(フェニックス証券の登録の種別は、第一種および第二種金融商品取引業です)。

次に、資金集め。集めた資金をFXで運用しているから当然に金融商品取引業の登録が必要とは言えません。必要なのは投資運用業の登録です。何故なら、FXでちゃんと運用していようがいまいが、運用の対象は金融商品取引法の「集団投資スキーム」だと推定されるからです。

「集団投資スキーム」で運用する、またはその資金を募集するには金融商品取引法上の登録(投資運用業または第二種金融商品取引業)を求めるという点が、証券取引法大改正の目玉のひとつでした。「集団投資スキーム」という概念が射程を置いた具体的な詐欺事件に、近未来通信(携帯基地局)、平成電電(ADSLモデム)、各種和牛預託商法豊田商事(架空の《頭数の》和牛や金塊)などなどがあります。金融商品取引法を処罰根拠と出来る以前の詐欺事件は、出資法や電気通信事業法、果ては刑法上の詐欺罪にまで遡らざるを得なかったこともまた、金商法成立への大きな動機だったのです。

ところで、例示の詐欺先行事例は殆ど全て現物まがい商法。FXはデリバティブですから、それ自体が「現物まがい」?それを言うなら、株券電子化はペーパー商法どころかペーパーレスです。

冗談はこれくらいにして、FXで穴をあけていなければオールインへの集団訴訟は起きなかったでしょう。FX運用の大損で配当返金不能損だったのか?もともと運用などする気は無く(近未来通信よろしく海外の詐欺師名義口座等に)大量資金流出させていただけか?これは民事訴訟のうえでは重要な論点。但し、この詐欺の本質を問い質すうえで金商法は有益でしょうか?実態がどうであれ破産後の残余財産は皆無に近いのは殆どの詐欺事件に共通する結末。立法や行政に他力本願する風潮の我が国で同種の詐欺が絶えず繰り返される一方、「貯蓄から投資へ」一向に進まない個人資産という両極にこそ、我が国金融風土の根本問題が潜んでいます。

この点、今月と来月の月刊FX攻略に“爆論”を連載中。是非、お読みください。
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無登録でFX取引は金融商品取引法違反?札幌の㈱オール・イン

昨日お伝えした札幌のオールインの詐欺容疑。地上波テレビ各社は、一様に、経済事件というよりは社会面扱い(苦笑)で取り上げています。

フジテレビ系列
女子アナが金融商品取引法を噛んでしまっているところがご愛嬌。真面目な話、金融商品取引法は民放レベルの報道局には定着していないと思われます。このニュース原稿を日本語として読むと、FX取引を無登録で行うことが法令違反!?外国為替証拠金(FX)取引が何だか怪しいモノと無理矢理連想させるためのワイドショー的演出なら気持ちは判らなくはないですが・・・

テレビ朝日系列
返金トラブルに関するインタビューが挿入されていますが、報道姿勢は殆どフジテレビと変わらず。

TBS系
本件については、上記2系列より取材がしっかりしているだけでなく、法令違反の対象が、FXそのものではなく、資金集めに関する部分(投資運用業、または投資助言・代理業の無登録)であることが明確化されている点で、優れた報道。

日テレ系列
「絶対儲かる」と言われたら、信じてしまいますがなぁ。。。という被害者のインタビューが挿入されている。
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2009年7月20日月曜日

無登録の“FX"で「100億円集める」容疑で家宅捜索

外国為替証拠金(FX)取引に絡んだ(または標榜した)ファンドの破綻が相次いでいます。
無登録出資金募集:「アライド」代表社員ら6容疑者を逮捕
無登録営業:札幌の投資会社、FX「100億円集める」 容疑で道警家宅捜索へ

まず、これらのファンド破綻が詐欺(まがい)だとしても、登録FX業者の詐欺、すなわち当ブログで指摘している

低スプレッド 看板に偽りあり スリッページ

とは異質のものです(字余りが酷過ぎて話になりませんが・・・)。

登録FX業者の一員として、複雑な思いになるのは、集められた金額が尋常ではないと感ずること。札幌の「オール・イン」社の100億円というのは、悲しいことに、フェニックス証券の預かりを上回っているのです。まともに経営している会社よりも、詐欺(まがい)の会社のほうが、短期間に多額の投資を集められるのは何故でしょうか?フェニックス証券は広告宣伝費の掛け方が少な過ぎるのでしょうか?

答えは或る意味でYESでしょう。しかし、金融ブローカーほど、真っ当に行う限り差別化が難しく薄利を甘受するしかない一方で、詐欺(まがい)にやれば逆に濡れ手に粟を享受できる仕事はありません。不自然な広告宣伝や販売促進の裏には、少なからず、高額費用の捻出を可能にする不当利得の仕組みがあります。

常識的には費用対効果が疑わしい地上波テレビへの広告、ねずみ講、アフィリエート、、、このように観察すると、FXに絡んだ詐欺にも、無登録の集団投資スキームにも、共通点が見えて来ます。
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2009年7月16日木曜日

ゆるキャラ名は?そしてイラストは??

何時台かを問わず、地上波のニュースは、自民党の解党騒ぎ一色。ワイドショー化する地上波の知的水準に、我々は振り回されて、「こんなボクでもアタシでも政治に関心が出てきたわ」なんて事態に陥ることこそが、この国の解体でしょう。

粛々と、海外の気になるニュースを拾いますと、

★ポールソン前財務長官、米議会で証言-バンカメのルイス頭取への“忠告”は適切だった、と(WSJ)
ポールソンねたをこれ以上引っ張るのは危険。匿名のネトウヨやネオナチの皆さんが護衛してくれる筈はないので。「政府はバンカメを守ってあげるよ。しかし、メリルリンチとくっつかないと言うのなら、バンカメだけでなくメリルも金融システム全ても危機に陥るじゃないか」という言い方で、決して恫喝ではないと。

これは(バーナンキFRB議長と同様)水掛け論なのでノーコメント。我が国の金融も、山﨑豊子先生の「華麗なる一族」を彷彿とさせる監督行政が長く続きましたし、不自然な合併で破綻を逃れたな、と推定しうる事例もありました。それを否定したのが米国型だったとすれば、バンカメ=メリルねたは意味深長です。

先日、弊社を訪ねてくれた元長銀マンの方も、リーマン破綻の丁度1ヶ月後の過去記事を読んで溜飲を下げてくれたことでしょう。

★シティグループ、米金融当局と“秘密”取引へ(FT)
先日の最高財務担当者(CFO)更迭共々、連邦預金保険機構(FDIC)等当局の権勢が増す展開に。

★米司法省、CDSの売買データを証券会社数十社に要求(FT)
店頭デリバティブへの風当たりの強さは日米同様となって来ました。

最後に本題はコチラ
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2009年7月15日水曜日

きょうはエコなお話

太陽光発電がブームです。

私が非常勤監査役を務めるエコショップネットワーク。リフォーム需要を掴みつつも、資金やノウハウでお困りの全国の工務店さんを助ける仕事をやっていますが(補助金などの)お陰で注文が増え始めていると、昨夜社長さんから伝えられました。
http://ecoshop-nw.jp/

ブームと言えば、FX(?)、、、じゃなくて「鯛焼き」です。太陽光を使ったIHで焼き上げる衣(ころも)は、地産地消を意識して米粉(こめこ)も用いて独特の食感を醸しだします。。。なんて、『エコ鯛焼き』に、只今フェニックス証券は真剣に取り組んでおります。乞うご期待。
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2009年7月14日火曜日

金融ビジネスは必要悪の虚業なのか

軍需産業と並んで、、、と溜め息をつきたくなる英FT紙の臨時ニュース「ゴールドマン・サックスの経営幹部たちがリーマン破綻後の流れで自社株を7億㌦相当売却」。

米SECへの大量保有報告の調査したところ、彼らの売却時期は金融安定化プログラム(TARP)からの公的資金100億㌦の恩恵にあずかっていた時期と殆ど重なる。日本時間今夜、自己売買益の回復により好調な第二四半期決算を発表すると見込まれていることを踏まえると、米国議会からの批判は必至とFT紙。

ゴールドマン・サックス側からの正式広報はなし(但し、GS社の特にパートナー級は巨額ボーナスに占める自社株の割合が高く、定期的に換金していかざるを得ないとのコメントあり)。自社株を担保としたローンの借り入れ先からの追加証拠金(追証、Margin Call)やロスカットの可能性も高いと同紙は指摘しますが、お金持ちというのはそんなにハイレバレッジな生活をされているものなのでしょうか???

パートナークラスの経営幹部による自社株売却はGS社において予てより“際どい”話題だったが、リーマン破綻後にGS社の二人の共同COOからの「持株会ファンド」買い戻しの決定と発表で前代未聞の物議を醸した。1999年に株式公開されたGS社にとって従業員持株はパートナー制だった頃の残滓だとFT紙は言います。

その残骸部分を米系その他のライバル投資銀行も真似をし続けてきたことも事実でしょう。また、このFT紙の報道だけでは、GS幹部がリーマンを追い込むことで一時的に“返り血”を浴びつつも、自らは助かっただけでなく、半ばインサイダー的に、半ば相場操縦的に、大儲けをしたと立証することは出来ません。

疑惑の本丸は、当時の財務長官、ポールソン氏がどういう意図でリーマン危機というサプライズを脚本演出したのか?そこに出身銀行であるゴールドマンサックスと組織的な相互関与があったのかどうか?“やんちゃ”過ぎたライバルの消失と“返り血”を浴びるリスク(含む新興国リスク)、それに自作自演だったとすれば得られるであろう巨額のメリット。これらの損得の胸算用に比べたら、経営幹部の自社株の問題などは、ほんの断片に過ぎないでしょう。

金融というビジネスが、脱法または違法により、他人様の財産を収奪しあうだけの虚業であり、そんなものは人類にとって不要だとは、世界平和のほうが全人類にとって最適(パレートな意味でも、ベンサムな意味でも)なのだから軍事産業は虚業だ、不要だというのと同じ。財産を破壊しないだけ、戦争より悪徳金融のほうがまだましに思えますが、“階級”間または民族間の相互不信、ひいては治安悪化を招く点では殆ど一緒。にもかかわらず、他人より良い生活をしたい、他者を傷つけてでも自己保存や民族自決を勝ち取りたいという欲望が世界のどこかにある限り、金融も軍需もある程度は国家戦略に乗っ取った必要悪な産業として永遠に不滅でしょう。

根底ではまだまだ続きそうな金融危機で、心ある勉強家の皆さんが一番心配しているのは、1929年の世界恐慌後の金融危機や経済危機が結局、第二次世界大戦によってしか治癒されなかった事実とその繰り返しです。金融や外交軍事への眼差しとして、ヒトラーひとりを狂気の戦犯として片づけずにナチスドイツなどの全体主義が発生した必然を分析する姿勢が必要。

郵政民営化を差し戻すかどうか?窓際族を多く抱え、経営幹部の多くが権力闘争と社内外の不倫にしか興味がないメガバンクをどう監督規制するか?はたまた政府系ファンド(SWF)?国策に耐えうる強烈な金融機関が独立国家にとって軍備同様欠かすことができないという視点こそ残念ながら必要悪なのです。
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2009年7月13日月曜日

都議選の結果より驚きのキリン+サントリー経営統合

昨日の都議選。投票用紙を貰うための行列がいつもより長いなぁ、、、とか、民主党の候補者の氏名を確認するためにブース正面の候補者一覧を凝視した人が多かったのでは。

選挙を欠かしたことがない筆者は、昨日生まれて初めて出口調査(NHK)に呼び止められました。

さて、本日の日経トップは、都議選ではなく、キリンとサントリーの経営統合観測。これが事実だとすれば、セブンイレブンとファミリーマートが合併するようなもので(たとえが悪くてすみません)、それは都議選の結果より驚きであるに違いありません。

ビール4社という言われ方が永年されて来ましたが、食品やソフトドリンク、それに医薬品など売り上げの多角化が進んでいるため、ビール(類)のシェアだけのランキングは殆ど無意味になってきています。数年前、キリンビールの経営幹部のお一人が「こんにち、アサヒとサッポロは眼中にない。ライバルとして気になるのはビールに限れば万年最下位(で赤字)のサントリーだよ」と豪語されていたのを思い出した一件でした。

低価格飲料(含む嗜好性や依存性が高いアルコール類)や食品(特に健康食品)は、金融危機や景気低迷の悪影響も最も受けにくい分野のように直観します。しかもその分野の勝ち組同士が、かなりの可能性でプライドやブランドを犠牲にした行動の背後に、業界外の人間には感知出来ない我が国産業の危機的状況があると思うと、「祭りだワッショイ」のノリで選挙や政権交代を盛り上げていれば良いという話ではないことが薄らと理解できます。

経営統合が事実となれば、例えばキリン側で言えば、メルシャンやライオンネイサン、サンミゲルなどとの経営統合(含む買収)とは全く意味の異なる行動であると思われます。

一般消費者の好奇心を掻き立てるのは、ブランドの統一をどうするか、でしょう。社名もさることながら、商品ブランドを残すのかどうか?

無理矢理引き合いに出すのも如何かと思われますが、ブランド力よりも商品性や安全性が評価される外国為替証拠金(FX)取引・・・と勝手に筆者が思っているだけかも知れませんが・・・と異なり、大量生産+大量消費を前提とした食品産業においては、常識では考えられない程度の広告費がブランディングのために費やされてきました。これをゼロリセットしてでも経営統合するという気概で立ち向かうのかどうかが注目です。

ブランドの統合と言っても、モルツと一番搾りをブレンドすることは出来ません。酒の世界では、トップブレンダーは社長より年収が高いこともあるのです。
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2009年7月10日金曜日

猿も木から落ちる。禿鷹(ハゲタカ)も、、、?

先週来、(クロス)円の売り推奨、買い(戻し)推奨が当たっていますが、偶々です。フェニックス証券ホームページが新しくなり、初めて社長ブログをお読み頂いているお客さまも沢山いらっしゃり、有難いですが、1年以上続けて参ったこのブログでは短期的な相場の読みをすることは比較的稀なのです。

週末の今日は、ブログの原点に帰り、海外メディアのニュースと私の“寸評”で参ります。

★シティグループ、経営陣を刷新(FT紙、WSJ紙)
パンディットCEOの側近、ケリーCFOを更迭。在任期間がたった4ヶ月弱。シティとの対立色を増すFDIC(米連邦預金保険機構)会長のベア女史は「(パンディット氏やケリー氏のような“投資銀行家”ではなく)商業銀行業務の専門家を経営陣に加えるべきだ」と繰り返してきた。

FT紙は「ケリーCFO更迭は(株主によるガバナンスという意味で)FDICの勝利」と評価していますが、それにしても、四半期決算の発表直前の最高財務責任者の辞任は市場を驚かせたのも事実です。

★AIG急落、シティグループのアナリストレポートで「株主価値ゼロの可能性70%」
「あんたにだけは言われたくない」との声が聞こえて来そうなAIGは、再び役員賞与を今月支払う準備に入っているとワシントンポストが速報を流したところ。

★米ドルの“支配的役割”に対して、中国が最大級の批判(FT紙)
新疆ウィグルの動乱で国家主席がドタキャンしたG8。それでも代役(?)の国家顧問がオバマ米大統領の面前でしっかり役割を演じたと。

★米サーベラス、17年ぶりの赤字(WSJ紙)
周知のごとく、クライスラー、GM(AC)、、、(そしてあおぞら銀行?)で大損。

猿も木から落ちるというが、禿鷹(ハゲタカ)も腹を下すということか。
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2009年7月9日木曜日

円高と資源安、どこまで続くのか?

先週来の、ユーロ円(だけでなく全てのクロス円)売り戦略は当たり続けています。しかし、ここまで下がると利食いによる買い戻し、割安感からの新規買いも増えて来ているのも事実。先週《ユーロ円で言えば、110円台乃至120円台が実力》と申し上げましたが、一直線でそこに向かうことはないでしょう。

円安と資源高のミニバブルが崩壊過程に入った昨今、直接には金融市場に影響を与えなさそうな二つのニュースが気になっています。

★グーグルがパソコンOSに参入
マイクロソフトの(Windowsという)青い芝生を刈り取りたいのか(WSJ紙)?

★英研究者、幹細胞から精子を作ることに初めて成功(FT紙)
このふたつの話題は、BBC等海外メディアでは、中国新疆ウィグルの反乱と同程度の大きな扱いなのです。

「日本は天然資源には恵まれないが、技術によって克服し続けることで、豊かな先進国でいられる」「欧米人の大半は勉強が出来ない。日本人の平均的な教養は高い」・・・本当でしょうか?無料の基本ソフトだとか、生殖細胞以外の幹細胞から生殖細胞を作るという着想や追求が日本の風土から生まれてくる感覚が持てません。

分野は異なるものの、両方に共通するのは、「中途半端に各分野の情報や知識を詰め込んだ常識人の発想からは出てこない偉業であること」「偉業とは言え、そこまで既存の常識や倫理を乗り越えて良いのかという議論を巻き起こしうること」等々。

前者を言いかえれば、詰め込み教育を素直に受け入れる秀才よりも、既存の知識体系を学習している途上で疑問を感じ先に進めず躓く「馬鹿と天才の紙一重」の人物のほうが、ブレイクスルーをもたらすということ。我が国の英才教育やらエリート教育というのはどちらを志向しているでしょうか?不妊治療の倫理問題と、教育のあるべき姿論を混同してはならないでしょう。

「1+1=2」を自明だと受け入れることが出来なければ小学校の算数で落ちこぼれるでしょう。しかし、これに疑問を抱かず知識を甘受してしまっていたら、バートランド・ラッセルクルト・ゲーデルは誕生しなかったでしょう。アインシュタインが小学生時代は理科が苦手だったという逸話は有名です。日本語が国際言語でない以上、世界中の研究者の卵達が日本で切磋琢磨するという絵は描きづらいでしょうが、知識詰め込みの画一教育からドロップアウトしそうな「馬鹿と天才の紙一重」を大切にする仕組みをもたないと、いよいよ日本は資源も技術もない三流国になってしまいます。

というわけで、クロス円は買い戻し準備!?
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2009年7月7日火曜日

“ゆるキャラ”大募集!小口化FXの『フォレックスライン』で10万円~50万円

フェニックス証券は、見せかけ(だけ)の高レバレッジ低スプレッドによる《証拠金ぼったくり商売》と一線を画し、コツコツと営業して参りました。

その到達点のひとつが、店頭FX『フォレックスライン』の小口化。

http://phxs.jp/

主要通貨ペアが1000通貨単位で売買可能となり、少額の証拠金ご入金でも危険なレバレッジを掛けなくても(賭けなくても)、外貨運用を始めることができるのです。

フェニックス証券の店頭FX『フォレックスライン』の小口取引は既に7/1(水)から可能になっていますが、『フォレックスライン』専用ページのための“ゆるキャラ”を一般公募することにしました。

☆ゆるキャラ名:(例)「フェニックス君」「せんドルちゃん」「ちょいトレさん」・・・
☆氏名、住所、年齢、連絡先(携帯可)、メールアドレス(携帯・PC)、お勤め先(または学校)、その他(新ホームページhttp://phxs.jp/の感想、小口取引コンセプトへのご意見など)

をお書き添え頂き、担当(外国為替部 中村)s.nakamura@phxs.jp宛、ご投稿下さい。

当選者(7/21【火】当社ホームページhttp://phxs.jp/上で発表)には、小口化FX『フォレックスライン』Forex Lineの証拠金100,000円を謝礼としてプレゼントします(該当者複数の場合には厳正なる抽選にて1名様に)

キャラクターイメージも同時に募集です。こちらの当選者には証拠金500,000円をプレゼント(但し該当者なしの場合はご容赦下さい)。
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※【キャラクターイメージ】をご応募頂く場合は、イラストをご郵送頂くか、メールに画像(BMP、JPEG、PDF形式)を添付してお送り下さい。
※お送り頂いた個人情報は本件以外の目的では利用致しません。応募頂いた書類・情報等はご返却いたしませんので予めご了承下さい。
応募書類送付先:〒103-0028東京都中央区八重洲1-5-3
フェニックス証券株式会社“ゆるキャラ”募集係

締切は“ゆるキャラ”名+イメージともに、7/15(水)必着とさせていただきます。

2009年7月6日月曜日

フェニックス証券のホームページが生まれ変わりました

先週末、
予想以上の悪化、6月の米雇用統計
の記事中ご案内しました、フェニックス証券ホームページの全面リニューアル。本日よりサービス開始です。
http://phxs.jp/
ところで、同記事のなかでお伝えした“FX戦略”について。この週末から週初にかけて、ユーロは対日本円だけでなく、対ドルでも大きく下げ幅を拡大させています。新しいホームページから、お客様のお一人お一人が、「ノイズに左右されずトレンドを嗅ぎ分けられる」卓越した情報サイトとして支持していただけるよう、これからも日々チューニングに励みたいと考えております。
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【お詫びとお知らせ】今朝、フェニックス証券のお客様から「ログイン出来ないんだけど・・・」という電話が殺到しております。説明不足をお詫びします。新しいホームページの『会員ログイン』は、一般のトップページhttp://phxs.jp/より一層情報が豊富な会員向け特別ページへの入り口です(有料会員と口座残高保有者)。『フォレックス・ライン』のトレード画面の入り口は、その下のボタンです。ログイン概念が二つに分かれましたことをお許し下さい。

2009年7月3日金曜日

予想以上の悪化、6月の米雇用統計

右のグラフはFT紙からの引用。失業率も、9.5%に上昇し、1983年以来の最悪水準。
円安の是正が(米ドルよりもむしろ←ここ重要)対ユーロで急速に進んだ昨夜。米国の連休で、ECBの政策決定と雇用統計が重なったこともありますが、ユーロの売り仕掛けが奏功し、じょうずに稼がれたお客様が大勢いらっしゃいました。
個人的には、ユーロ円の適正水準は110円台から120円台ではないかと思います。政策金利の差が、ユーロと円で1%未満に縮まっているとは言え、キャリー取引とその調整という現象が如実に出ているのがユーロ円の特色です。
こちらのチャートをご覧頂くと、ドル円との違いがよく判ります。
http://fx.manepoke.jp/top_chart.php?id=2
すぐに出てくるのはユーロ円の日足ですが、ユーロ下落の日は、ユーロ上昇の日よりも、動きが極端な傾向が強く、またその傾向がドル円よりハッキリしています。

昨日のブログで、自動車販売のことを書きました。自動車が売れない(買い替え年数が長期化している)のは、景気が悪いからではなく、自動車の性能が上がっているからだ、という見方も必要です。モノやサービス(我が証券業界も同じ・・・)が売れない理屈は自動車だけではないので、「雇用情勢の悪化⇒有効需要不足(デフレギャップ)の対策が必要⇒財政ばら撒きの正当化」という各経済ブロックの政策が悪性のインフレしかもたらさないことにいつ気が付くかが次の焦点なのです。

この先も、ユーロ(またはポンド)を売りから入る戦略は成功確率が高いと思われます。来週誕生のフェニックス証券の新ホームページから、どんどんと情報発信をさせていただく予定です。
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2009年7月2日木曜日

6月の米新車販売台数、大幅減?底打ち?

米調査会社オートデータが1日まとめた6月の米新車販売台数(速報値)は、前年同月比27.7%減の85万9847台。
右のグラフはウォールストリートジャーナル紙からのコピペ。同紙は、フォードとトヨタの広報担当の言葉を引用して、底打ちトレンドを演出。確かに、(前年同月比ではなく)前月比でみると、5月より減少とは言え、上昇傾向と言えなくもない。
http://online.wsj.com/article/SB124646313562280557.html#mod%3DtestMod%26project%3DAUTOS90218%26articleTabs%3Dinteractive
しかし、消費関連のマクロ指標には一向に改善が見られないこと、今後エコカーへの買い替えインセンティブが導入されても、大型車に比べて粗利率が極端に悪いエコカー(特にハイブリッド車)では自動車産業の業績回復に殆ど貢献しないこと、を斟酌する必要はあるでしょう。
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2009年6月30日火曜日

明日7/1(水)よりForexLine主要通貨小口化を実施

昨日締め切られた「レバレッジ規制」に関する内閣府令改正のためのパブリックコメント。25倍~50倍という規制の方向に変更がないとすれば、外国為替証拠金(FX)取引の魅力≪手軽さと利便性≫をどうすれば確保し続けられるのか?

フェニックス証券の答えは『小口化』です。

当ブログで予告して参りました通り、明日7/1(水)より、主要通貨(当面は、ドル円、ユーロ円、豪ドル円)のお取引を1000通貨単位から可能と致します。詳しくは、ホームページをご覧ください。

http://phxs.jp/

なお、このホームページも、今週末、大々的にリニューアル予定。業界最大級の情報サイトに生まれ変わる新ホームページも合わせてお楽しみに!
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高リスク金融商品CFD、投資勧誘を禁止

検討に入ったのは(金融庁ではなく)日本証券業協会と日本経済新聞の報道。訪問販売や電話での勧誘はすべて規制すると。

CFD(差金契約)については、先週、やはり日経新聞が“株式版”FXという絶妙な“愛称”を付けたばかり。

株式版“FX”=CFDは『丁半博打』なのか!?

今朝の記事では、その“愛称”を敢えて取り下げ、「CFDと仕組みがよく似た外国為替証拠金(FX)取引ではすでに金融庁が訪問販売や電話勧誘を禁止している」という表現にとどめています。

金融庁による規制と日本証券業協会による規制とは何が違うのか、一般の方々にはわかりづらいでしょう。実は私にも良くわかりません(笑)。規制に関する考え方は、こちらを。

FX会社の廃業、身売り、だけでなく・・・

自主規制機関と業界団体という二つの顔を持つ日本証券業協会のCFDいじめは極々自然な生業。しかし、外国為替証拠金(FX)取引の専業またはそれに近いオンライン証券にしてみれば、CFDがFX同様の勧誘規制を甘受するのは想定の範囲内なのでは。
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2009年6月29日月曜日

消費者金融を解禁する中国、規制する日本


先日の日本経済新聞が報じた中国、消費者金融を解禁 国内消費を後押し 英エコノミスト誌がアジア経済を扱った記事「望まれる“買い物中毒”」【注】によると、アジア諸国では家計の負債(≒個人の借金)がGDPに占める割合が概ね50%以下【注】だが、特に中国とインドは15%以下。健全過ぎる同割合の背景として、これまでアジア諸国に耐久消費財の購入を後押しするローンビジネスが事実上皆無だったことを挙げています。

左のグラフは、上記記事に添付されていた鉱工業生産を新興アジアと米国で比較したもの。落ち込み続けるの米国と対照的に、新興アジアは金融危機以前のレベルにまで回復しており、特に中国の貢献が大きいと見て取れます。

サブプライム問題への露出が少ない我が国金融機関の健全経営のお陰で、時の経済財政担当大臣をして「米国金融危機の影響は、蜂にさされた程度」と言わしめた盤石な筈の日本経済。金融危機の本場である米国よりもマイナス成長が酷いという皮肉に見舞われ、多くの政治家や経済学者は
「外需(輸出)依存の日本経済の体質の転換を怠ってきたツケが回ってきた。危機の今こそ、内需(特に個人消費)の拡大を。」
と、鬼の首を取ったかのように、財布の紐を縛りたくなるのは「節約は美徳ならず」というケインズの逆説を持ち出してきたものでした。我が国のポピュリスト知識人の戯言を実行しているのが、貯蓄大国(≒外準大国)の地位を我が国から奪った隣国中国であることもまた皮肉です。

我が国も、中国ほど大胆な個人消費刺激策(消費者金融会社の設立解禁だけでなく、既に実施済の耐久消費財購入インセンティブなど)を“逆輸入”すべきなのでしょうか。80年代までは、主要先進国中断トツの高さを誇っていた総貯蓄率【注】が急速に陰りを見せ、特に家計貯蓄率【注】で言えば、フランス、ドイツ、イタリアなどに抜かされているなどして現在OECD中14位に過ぎないこと【右グラフ】を認識したうえで、このようなポピュリズム政策と対峙しなければなりません。

金融庁による貸金業規制(特に借入額の年収制限といった総量規制)は、グレーゾーン金利(過払い金利、みなし弁済)の決着に追い打ちを掛けるものですが、業界規制という観点だけでなく、景気対策としては大きなマイナスである点はもう少し注目されるべきなのでしょう。しかし、中国の政策を真似る余裕が日本にはないのだという認識に照らせば、金融庁の政策は、隠れた意図も含め、実に正しいのです。
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【注】原題はShopaholic wanted
【注】韓国が例外。ちなみに主要先進国の多くは100%前後
【注】総貯蓄率=総貯蓄/国内総生産(名目GDP)。総貯蓄=貯蓄+固定資本減耗+資本移転(純)。 家計貯蓄率=家計純貯蓄/(家計可処分所得(純)+年金基金年金準備金の変動(受取))。家計純貯蓄=家計可処分所得+年金基金年金準備金の変動(受取)-最終消費支出

2009年6月26日金曜日

少子高齢化が意味するものは必ずしも悪いことではない

難解な英語で知られる英エコノミスト誌の最新号の特集。題して、

「人口統計学の意味するところ、先進国国民の殆どは、(現在の定年よりも)もっと長く働き続けざるをえない。しかしそれは必ずしも悪いことではない」

この記事に、「先進諸国」における年金や生活保護の歴史の一遍が綴られています。

★1889年、オットー・フォン・ビスマルクが労働者向けに世界初の年金制度を導入したとき、プロシア人の平均寿命は45歳だった。一方、年金支給開始年齢は、70歳だった。

★1908年、ロイド・ジョージが高齢者貧困層のための生活保護制度を導入したとき、イギリス人の平均寿命は50歳だった。一方、生活保護対象年齢は、70歳以上だった。

★1935年、米国初の社会保障制度が開始されたとき、公的年金の支給年齢は65歳。当時の米国民の平均寿命は62歳だった。

拙書『“為替力”で資産を守れ!』でも、米国と中国と日本の社会保障制度の違いについて取り扱いました。士気の上がらない社会保険庁の存在は論外だとしても、年金制度の破綻の原因を政治(家)のせいにする風潮が変わらないとすれば、そんな国の国民の自己責任の欠如こそ問題。“為替力”という造語は、「自己責任のある国の通貨を買いましょう。あなたのまわりの無責任な選挙民。彼らが選ぶ無責任な世襲議員よりも、賢い通貨の選択のほうが、あなたの資産を守ってくれるでしょう。」という気持ちを込めた言葉です。「七転び八起き」も、何十年先、今より視力や筋力が已む無く衰えたときどういう仕事が出来るか想像しながら日々ビジネススキルを磨いて行こうと考えております。
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2009年6月25日木曜日

第二種金融商品取引業の追加登録、大証FX【PR】

フェニックス証券を日頃から監督していただいている近畿財務局さんの素早いご対応のお陰で、金融商品取引業の変更登録を早々に完了することが出来ました。

フェニックス証券、金融商品取引業の変更登録を完了。業務の種別の追加(第二種金融商品取引業)により、「大証FX」参加資格取得準備

「証券取引法」時代の証券会社は、ざっくり、第一種金融商品取引業に登録され直されておりましたが、市場デリバティブである『大証FX』を取り扱うためには第二種の追加が必要でした。あとは、システムのテストがうまく行けば、取扱体制が整うことになります。

店頭FXの小口化(1000㌦対応)、CFD取扱開始、『大証FX』取扱、、、、と来月以降は新規業務が目白押しのフェニックス証券にどうぞ御注目ください。
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2009年6月22日月曜日

「為替力」で資産を守れ⇒読者からの嬉しいお便り

拙書読者の方から、身に余る程のお言葉を頂きました。大変長文のお便りですが、余りに嬉しく、原文のまま引用させていただきます(以下引用)。

思わず「読みたくなるような」、まったくのド素人の私でも「ワクワク」しそうな貴重な本を頂いて恐縮しております。有難うございました。TVでお馴染みの方の社長との対談、社長とソックリ(?)さんのソムリエのワイン談義(しかもカラー版!)などなど、、、

話は変りますが、実は私20年以上になりますが(脳梗塞で倒れたのは48歳でした。今年の2月で67歳に。。)、大手船会社を依願退職し東証二部上場の倉庫会社に入社。その6社ある子会社に代取を任されたことがありました。平成の初期、バブル絶頂期でワープロ教室(古いですね)を改革してパソコン教室を経営し、その検定資格を持った方達(主婦・OL)を利して「人材派遣業」にも手をのばし業績も右肩上がりで順調そのものでした。当時では求人難で、その波に乗りパソコン教室の生徒さんも増える一方でした。大きな教室の物件へ移転を試み、大きな機材(PC・DTP・大型プリンター)と共に引越しを徹夜まで強行したのです。翌朝に疲れでしょうか?「脳梗塞」で倒れてしいました。左半身マヒになり加えて「失語症+頭の方もイカれました」、経営を続ける機能も失ってしまいました(バリバリの若手経営者が奈落の世界に!)。 爾来、療養中にもバブルも吹き飛んで業績悪化し、子会社を辞めました。

★★★中略★★★

「バリアフリー新法に関する建築物の施工条例」が数年前に実施されている筈ですが、新しい建築物はともかく、バリアなくてもスロープが付けなくちゃならないハズで「高齢者・障害者」用のバリアフリーの必要性の実施を説いています。健常者の「気が付かない」ものが「高齢者・障害者」にとっては「言いようがなくて説明しようもない」困難なバリアがあるのです。最近、交通機関でもエレベーターの設置などバリアフリー化が進んでいるように見えます。まっとうに、使えるのは「地下鉄大江戸線」だけです。これは流石に良く設計されていて「通路・改札・車両・エレベーター」も完備されており、どこへでも行けるので多いに利用しています。

社長のお誘い頂いた「オペラ・ガラ・コンサート」も電動カーで「大江戸線:春日駅」で降りて文京シビックホールへ直行で行けることが出来ました(座ったまんま行けるのは夢みたいでした)。
http://www.b-academy.jp/b-civichall/
http://www.b-academy.jp/event/detail_dyn_j.html?iid=1045
以来、丹羽バリトンのオペラ歌声に魅せられ、「オペラ」の世界にすっかりハマってしまいました。近くにある都内では珍しい「オペラサロン・トナカイ」の常連客になってしまう始末です。
http://www.opera.co.jp/
食事・鑑賞つきでゆったり、楽しめます。但し、出されるワインは不味い《筆者も同感^^;なので敢えて原文のまま-筆者注》。私の実弟にも「男性合唱団」を創設して40年以上になりますが「首都圏で一番上手い合唱団」にノミネートされるように(netで引いてみてください)なっています。
http://piza.2ch.net/log2/classic/kako/952/952606372.html
http://www.chor-farmer.com/html/profile.html

(引用終了)バリアフリーの文京シビックホールには、筆者と某読者様とを結びつけてくれたことに感謝します。一方、筆者のお陰で常連客を一人増やせたオペラサロン・トナカイ(および出演プロの皆さん)は感謝してください(笑)。
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米長期金利に「ドル売り爆弾」

7月号のザ・ファクタ【月刊誌FACTA】
http://facta.co.jp/
に、
米長期金利に「ドル売り爆弾」
~北京大学で嘲笑を浴びたガイトナー財務長官の屈辱。BRICsの株価回復も資源高も「正体」はドル逃避では~
http://facta.co.jp/article/200907006.html
という記事があります。「七転び八起き」が、当ブログほか、『月刊FX攻略』や日経CNBC等を通じて、年初来こだわってきた米中関係(中国のドル保有のジレンマ)の問題が、ガイトナー米財務長官の訪中での“象徴的な出来事”と絡めて炙り出されている渾身の記事。是非、書店または定期購読で月間ファクタを手にしてお読みください。
http://facta.co.jp/
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2009年6月19日金曜日

豪ドル/円のスプレッドが3銭から!?

店頭外国為替証拠金(FX)取引【フォレックス・ラインForex Line】の小口取引(主要通貨ペア1000通貨から)、取引所FX取引【大証FX】、そしてCFD【アクティブ・ゼロ・ネオActive Zero Neo】それぞれ開始と、7月以降目白押しのフェニックス証券から、、、

豪ドル/円のスプレッド 本日より3銭から!!

期間限定、ロンドン時間中心に、「大安売り」のお知らせです。
http://phxs.jp/

主要通貨ペア1000通貨単位から取引可能(最低証拠金額10,000円で、英ポンドやドル、ユーロの小口取引も、南アフリカ共和国ランドの大口取引も可能)となる来月7月に先駆けての「大バーゲン・セール」を当社店頭FX取引【フォレックス・ラインForex Line】で開始します。

豪ドル/円を選んだ理由。資源通貨の代表格、豪ドルは原油価格や貴金属価格に強く相関しています。リーマン破綻後、ヘッジファンドや投資銀行は以前程はレバレッジを効かせられず、投機的だった資源相場も安定した値幅で振幅していることが観察されています。

一部投資銀行のエコノミストの極端な相場見通しとは裏腹に、原油価格は40㌦~70㌦あたりを安定的に行き来するとの見方が大勢。ここに来て、多くの個人投資家の皆様がFX取引に戻って来ておられるのは、「高過ぎたら売る。安すぎたら買う。」という“投資本能”が活かせる相場が復活したからだと私は見ています。

過度なレバレッジを懲らしめる効用は、確かにあるのです。

フェニックス証券は(お客様の注文を原則全てインターバックに直結させるビジネスモデルのFX会社としてはとしては)米ドル、ユーロのスプレッドは既に“最狭水準”。本日から、豪ドル/円を加えたのは、上記理由からです。
http://phxs.jp/

レバレッジ規制と全額完全信託規制に殆ど対応済みのフェニックス証券をこれからも応援して下さい。
(店頭FX取引【フォレックス・ラインForex Line】に関する留意点はフェニックス証券のホームページをご覧ください)
http://phxs.jp/
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2009年6月18日木曜日

党首討論ではケリがつかない我が国政治の泥沼

昨日更新のブログは「久々に長過ぎた」「何となく言い足りないところがあるのでは・・・」等等の感想をお寄せ頂きました。後者は、匿名ブログではないことの限界かも知れません。匿名ブログにはない、記事の中身と首尾一貫性に責任を負っているという特徴はあります。

党首討論は、麻生氏VS鳩山氏、どちらが優勢だったかなどと論じている場合ではない局面に、我が国の政治は突入していきそうです。いくつか匿名ブログを(ネトウヨさんネトアカさんのどちらにも偏重しないように!?)ピックアップしてみました。

民主議員「郵便制度悪用事件」考

「郵便不正事件」厚労省局長逮捕の先にあるもの

「小沢一郎の次は石井一」(あ)そうは問屋がおろさない
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